サービス担当者会議を実効性のある場とするには 4
2009年12月17日 09:00
【Q】
サービス担当者会議が苦手です。どうすれば意味のある場とすることができるのでしょうか?
【A】
準備とならびもう一つ重要なことが進め方です。次のようなことに注意しましょう。
・介護支援専門員は会議の司会を担当する。会議の司会者を「ファシリテーター」(ものごとを円滑に運ぶ人)と呼ぶことがある。会議を円滑に進める役割があり、専門家として意見を求められる以外は中立的立場をとり、自分の専門領域に偏らないようにする。
・提示したケアプランはあくまで原案であり、会議を通して全員で作り上げていくものであり(合意が前提)、一方的にケアプランを押しつける会議ではないことを伝える。
・利用者の情報を共有し、各サービス担当者が専門的立場から自由に意見を述べ、討論を進めていくなかでケアプランが作成される。終始自由な雰囲気作りに心がける。
・特定の発言者が長時間発言する、発言の順番が力関係で決まっているなど、非民主的な運営は参加者を萎縮させる。メンバー全員に目配りをし、平等に発言できるよう配慮する。
・利用者や家族が参加できない場合は、介護支援専門員はあらかじめ利用者の意向・意見を聞き、代弁できるようにする。
・個人情報の使用については、あらかじめ利用者と家族の同意を得ておく。参加者は守秘義務を守り、会議終了後は他言しないこと、利用者の利益以外に情報を使用しないことなどを確認する。
出典:篠田道子 著『改訂 質の高いケアマネジメント』中央法規出版、2008年