家族の負担
2009年12月09日 09:00
【Q】
精神障害者が入院する際の、家族へのかかわり方について教えてください。
【A】
初めて精神科を受診し、患者がその日入院となる場合、家族の負担はとても大きいものです。予診(診察の前に、大まかな状況確認等を精神科ソーシャルワーカー(PSW)や臨床心理技術者が行う)からはじまり、医師の診察、各種検査、再度医師の診察、その後に入院手続きを行い、病棟に案内されます。病棟では、看護師による入院の際の説明等が行われます。その間、時間にすると2~3時間以上費やすかもしれません。
外来受診に来た家族は、本人の対応に疲れ果てている場合が多くあります。やっとの思いで病院を受診したが、なかなか入院できず、外来で待たされ、入院が決定したらPSWによる入院手続きが待っています。「医療保護入院の第2項入院」となると、書類の記載、説明事項が多くなり、疲れている家族にとって嫌気の差す時間となってしまいます。PSWは、家族の心身の疲れに配慮しながら的確にスムーズに入院手続きを行わなければなりません。
出典:名城健二 著『精神科ソーシャルワーカーの実践とかかわり―御万人の幸せを願って』中央法規出版、2007年