精神障害がある人の就労:仕事が続かない…
2009年11月05日 09:00
【Q】
就労支援センターの職員です。精神障害のある人の就労支援で何人かは企業へ送り出したのですが、結局調子を崩したりして継続した就労ができていません。
【A】
精神障害者の就労支援では、支援者側に医療機関や医療関係者が強力にコミットしていることがポイントになります。精神障害の特徴として、病状が変動するということがあります。相談に来た当日は元気が良くて「頑張ります!」などと言っていても、ちょっとしたことがきっかけで病状が悪化し、次の日には外にも出られないという状態になることもしばしばです。
本人には通院している医療機関と連絡をとりながら支援していくことをきちんと伝え、医療機関にも交渉して協力を仰ぎます。また、精神障害者の就労継続のキーとしてグループ就労があります。一人で就職するより、似た境遇にいる仲間が近くにいて一緒に働いたほうが仕事を続けていくうえで大きな力となります。支援者はそのようなグループ就労を進めていく必要があるでしょう。精神障害者の就労支援は難しいとよく言われます。一度や二度の失敗であきらめることなく、ねばり強く継続して支援していく姿勢が大切です。
出典:『障害のある人の雇用・就労支援Q&A』中央法規出版、2004年
『地域でささえる 障害者の就労支援』中央法規出版、2009年