モニタリングのポイント
2009年11月19日 09:00
【Q】
ケアマネジャーとして毎月1回、利用者のお宅にモニタリング訪問をしていますが、毎回「お変わりありませんか?」「はい」で終わってしまいます……。意味のあるモニタリングとするには、どのようなところに注意すればいいのでしょうか?
【A】
定期的なモニタリングは、ケアプラン通りにサービスが提供されているか、目標の達成状況はどうか、サービス内容の適切性や妥当性、新たなニーズの有無等を評価するものです。モニタリングは、ケアマネジメントの質を高める上で欠かせないものです。
モニタリング実践のポイントとしては、以下のようなことが挙げられます。
(1)ケアプランを見直すための定期的な訪問を、契約段階で利用者に確認しておく(利用者の理解と協力がなければ、効果的なモニタリングは不可能)。
(2)モニタリングの効果をアピールする。初回のケアプランでは不足している情報も多いため、モニタリングで追加収集した情報から計画に修正を加え、質を高めていく。
(3)利用者や家族のケアマネジメントへの主体的参加を促すためにも、モニタリングへの参加は重要。そのためには、アセスメントの段階から主体的に関わってもらう。いかに利用者・家族を介護に巻き込むかが重要。
(4)ケアマネジメントはチームアプローチであり、介護支援専門員とサービス事業者との連携はモニタリングを通して強まる。チームを組むことが仕事の一部であることをモニタリングやサービス担当者会議などで実感してもらう。
(5)メリハリのあるモニタリングを実践する。日々のモニタリング(経過)を記載したものと、一定期間のモニタリング結果を記載するものを別途作成し、使い分けると効果的である。
出典:篠田道子 著『改訂 質の高いケアマネジメント』中央法規出版、2008年