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福祉マイスターへの道 毎日更新

エンパワメントとは?

【Q】
 支援においては利用者(クライアント)のエンパワメントが大切と言われますが、エンパワメントとは具体的にはどのようなことなのでしょうか?

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【A】
 10月21日の回答でも少し触れていますが、エンパワメントとは「パワーレス(マイノリティ)な個人や集団が、能力や力をつけること」と定義されることが一般的です。しかし、この定義ですとパワーレスな人は能力や力がないことが前提となってしまうので、誤解を生じる場合もあります。例えば、要介護者は障害や病気のために能力や力は低下していますが、専門的視点からみてADL向上の能力をもっていることが多く、阻害している要因(筋力低下や間接拘縮、生活環境の不備など)を改善すれば、再びパワーを取り戻すことが可能な場合があります。
 ケアマネジメントにおけるエンパワメントとは、身体的機能やADL能力を向上させるだけではなく、自己決定権や自尊心を行使し、利用者(家族)自身が自己の問題を解決・改善する力をもつようにサポートすることなのです。
 エンパワメントのスタートは、まず利用者と家族が自分自身の状況を正しく理解し、問題に気付くことです。自分の状況を解決可能な問題としてとらえることができれば、モチベーションも上がり、サポートを受けて再びパワーを取り戻すことが可能となります。そのため、自立を阻むマイナス要因があった場合、利用者とともにそれを直視し、解決・改善するためのサポートが重要となります。


出典:篠田道子 著『改訂 質の高いケアマネジメント』中央法規出版、2008年

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