特例子会社とは?
2009年11月06日 09:00
【Q】
最近よく特例子会社という言葉を耳にしますが、どのようなものですか? 概要を教えてください。
【A】
特例子会社とは、事業主が障害者雇用のために特別な配慮をした子会社を設立した場合、一定条件を満たしていれば、子会社の労働者を親会杜が雇っているとみなして、親会社の障害者雇用率に算定できるという制度です。企業にとっては、雇用率達成のための有効な手段であり、会社のイメージアップにもつながるなどさまざまな利点があります。障害のある人にとっては、障害に配慮された職場環境が整うことで、就労の機会と職域の拡大につながります。
製造メーカーなどでは一事業部門を特例子会社が担当したり、また、カタログ印刷などの外注業務を特例子会社が受注する場合、事務処理やデータ入力、社内メールサービスなど親会社の内部サービスを特例子会社に委託する場合、新規分野に取り組む場合など、その業務形態や内容は多種多様です。代表的な特例子会社としては次のような企業があります。
・シャープ(株)の特例子会社:シャープ特選工業(株)
・ダイキン工業(株)の特例子会社:(株)ダイキンサンライズ摂津
・日本生命保険(相)の特例子会社:(株)ニッセイ・ニュークリエーション
・YKK(株)の特例子会社:YKK六甲(株)
・(株)三井住友銀行の特例子会社:SMBCグリーンサービス(株)
・スワン・カフェ&ベーカリー など
出典:『障害のある人の雇用・就労支援Q&A』中央法規出版、2004年
『地域でささえる 障害者の就労支援』中央法規出版、2009年