障害者の就労:生活面のトラブル
2009年11月04日 09:00
【Q】
障害者授産施設の職員です。当施設で働いていたAさんが一般企業に入社して2年が経ちました。最近急に無断欠勤が多くなり、会社にも消費者金融業者から電話が入るようになったとのこと。どう対応したらよいでしょうか。Aさんには軽度知的障害があります。
【A】
働いて社会参加することで金銭的に豊かになったり、仕事の達成感や人間関係の広がりを得ることができます。しかしその反面、さまざまな誘惑やトラブルに巻き込まれる可能性もでてくるのです。障害者のなかには、就業する能力はあっても、生活面の問題から働くことを継続するのが難しくなることもしばしば起こります。
このような時に相談できる機関のひとつとして、障害者就業・生活支援センターがあります。Aさんの場合は生活支援ワーカーや弁護士などに介入してもらい、債務処理をする必要があるかもしれません。また、社会福祉協議会で行っている日常生活権利擁護事業などのサービスもありますので、いずれにしても、一つの機関で問題を抱えこまず、なるべく早めに専門家等に相談し、連携の輪を広げることをおすすめします。
出典:『障害のある人の雇用・就労支援Q&A』中央法規出版、2004年
『地域でささえる 障害者の就労支援』中央法規出版、2009年