自分で歯磨きを行っている利用者は、磨き残しが多い?
2009年09月30日 09:00
【Q】
食事のあとの歯磨きで、職員が介助する利用者はいいのですが、自分で何とかできる利用者は、磨き終えたあとに食事の残渣などの磨き残しが多い気がします。
【A】
磨き残しを防ぐ方法は、毎回磨く順番を決めて、適当に磨かないようにすることです。
まず左の奥を磨いて、次は右の奥、再度左に戻って……と磨いている方も多いのではないでしょうか。しかしこのやり方では、多くの場合磨き残しが発生します。「ていねいに磨いた」という方でも、半分程度の磨き残しがあることが事実です。特に利き手側が磨きにくいので、磨き残しも多くなります(右利きならば、右側の磨き残しが多い)。
そこで、たとえば上の歯の表面を右から左へ順番に磨いた後、そのまま裏側にまわして左から右へ磨きます。次に下の歯も同じように、表面を右から左、裏側を左から右へ磨きます。最後に噛み合わせを磨けば終了です。
加えて、鏡を見ながら行えば最適です。「歯ブラシのブラシ部分が、歯の表面にきちんと当たっているか」「歯の裏側にも届いているか」などを確認することができます。
介助者がそばにいる場合には、最後に口腔内を観察し、磨き残しがないかチェックしましょう。
出典:『食事ケアことはじめ』中央法規出版、2006年