定期巡回・随時対応サービスの市区町村モデル事業
2012度から地域密着型サービス(市区町村が事業所を指定)に新設された定期巡回・随時対応型訪問介護看護について、厚生労働省ホームページには「定期巡回・随時対応サービス」という紹介コーナーがあります。
7月20日、2011年度に実施された市区町村モデル事業について「モデル事業の結果概要」(52市区町村)が公表されました(表参照)。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護(以下、定期巡回・随時対応サービス)の新設を議論した改正介護保険法(介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律)が国会(第177回通常国会)で成立してから約1年後、同サービスの介護報酬や運営基準などを議論した社会保障審議会介護給付費分科会が第5期(2012~2014年度)介護報酬改定の答申をして半年以上が過ぎてからの発表となりました。
外国人候補者と介護福祉士試験
7月6日、厚生労働省社会・援護局は来年の介護福祉士国家試験(第25回 以下、国家試験)を来年1月27日(筆記試験)と3月3日(実技試験)に実施することを公表しました。1987年に成立した社会福祉士及び介護福祉士法にもとづき1989年から実施されている試験はこれまでに約160万人が受験して半数の約80万人が合格しています(表参照)。合格者のうち632,566人と養成学校卒業者265,863人のあわせて約90万人(2010年現在)が介護福祉士に登録しています。
一方、日本がインドネシア、フィリピンと結んでいる経済連携協定(EPA)により、2009年度から外国人看護師・介護福祉士候補者が来日し、看護師候補者は3年、介護福祉士候補者は4年の滞在期間に研修、就労することになっています。介護福祉士候補者(以下、候補者)はフィリピンから360人(2009~2011年度累計)、インドネシアから428人(2008~2011年度累計)が来日しています。昨年は95人が介護福祉士国家試験に挑戦して36人が合格しましたが、合格率は37.9%で、全体の合格率63.9%に比べて低い結果となっています。
ケアマネジャーのゆくえ(2)
7月9日、厚生労働省老健局は「介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会」(田中滋・座長 以下、検討会)の第4回を開きました。
老健局振興課(事務局)から資料1「居宅介護支援事業所の規模別の分布」と資料2「ケアマネジメント向上事業の実施について(介護支援専門員研修改善事業、2012年度予算)」が説明され、2人の構成員(日本作業療法士協会、日本社会福祉士会)の報告、4人の構成委員のプレゼンテーション(日本慢性期医療協会、全国老人保健施設協会、全国老人福祉施設協議会、日本介護支援専門員協会)が行われました。
検討会は今後、「2012年秋を目途として中間的な議論の整理」(第1回資料)に入り、次回は8月29日に開催が予定されています。
「認定者」と「利用者」
6月29日、厚生労働省老健局は「2010年度介護保険事業状況報告(年報)」を公表しました。介護保険制度では、表1のように6種類の調査が定期的に行なわれ、なかでも「介護保険事業状況報告」と「介護給付費実態調査」は年次報告(年報)のほか月次報告(月報)が公表されています。
30日には「要介護認定、初の500万人突破 介護保険給付費7兆円」(朝日新聞)という記事がありました。国民健康保険中央会の「介護費等の動向」には「認定者数は2010年度平均で506万人(同4.4%増)であり、受給率は2010年度平均で81.1%であった。」という報告があります。「2010年7月サービス提供分」の認定者(全国計)は502万5,540人で、ちょうど2年前に500万人を超えたことが示されています。ちなみに、国民健康保険中央会最新データでは「2012年2月サービス提供分」の認定者は537万5,367人になります。
介護保険に係る既存の調査 | 調査時期 | 公表時期 | |
---|---|---|---|
介護給付費実態調査 | 毎月 | 毎月、年報は翌年夏頃 | |
介護保険事業状況報告 | 毎月 | 毎月、年報公表は翌々年夏頃 | |
介護サービス施設・事業所調査 | 毎年10月1日 | 翌々年春頃 | |
介護事業実態調査等 | 介護事業経営概況調査 | 介護報酬改定前々年7月1日 | 年末頃 |
介護事業経営実態調査 | 介護報酬改定前年の4月1日 | 秋頃 | |
介護労働実態調査 | 毎年10月1日 | 翌年夏頃 | |
介護従事者処遇状況等調査 | 2009年10月1日 | 年度末頃 | |
2010年7月1日 | 年末頃 | ||
2012年秋頃 |