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和田行男の「婆さんとともに」 2014年02月

住民のいち員として

 いつもご近所にご迷惑をおかけしている、グループホーム在住のおよねさん(仮名)。
 どんなことかといえば、敷地に勝手に入り込む、育てた花をひきちがる、お宅のものを勝手に持ってくる、皿などを他人の敷地に放り込む、道端で排せつをする、町中をパジャマ姿で歩いたりスリッパで歩く、いきなり人さまを突き飛ばすなど、ご迷惑この上ない棒弱無人ぶり。
 そのおよねさん、外に出ることは止めないばかりか「職員が付き添わない支援」に切り替えて、1年ぶりに行方がわからなくなった。



非常食で生命つなぐ非常事態

 この度の低気圧による大雪が、あちこちに被害をもたらしている。
 山梨県のグループホームの仲間から「非常食で食いつないでいる」と連絡をもらったが、交通が遮断されているので何にもできない。こうなるとホント無力である。
 
 福島県郡山市内15日夕方。風が強く、建物に吹付塗装のように雪がへばりついていた。

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ふとしたこと術

 バリバリやっていた人ほど、それができなくなった時のショックは大きいのかもしれない。
 今年に入ってご相談にのった方のお母さんもその一人。
 働き盛りの夫を亡くした後、ひとりで家族を守り従業員を守るため、夫の残した会社を切り盛りしてきたバリバリのおかあちゃん。
 そのおかあちゃん、6年ほど前の70歳代半ばに「あれっ」と思うことが起こり始め、受診するとアルツハイマー型認知症の診断がついた。その頃から何に対しても意欲をなくし、1年前に脳梗塞を患ったことで一気にふさぎ込んでしまったそうだ。
 介護保険事業に関わってもらっているが改善されていないようである。



「痴呆」からの解放

 ひょんなことから9年前に僕が書いた資料が出てきました。
 まだこの頃は「痴呆」と呼称されていた時代ですが、厚生労働省が痴呆の呼称を変えるため「痴呆呼称検討委員会」を設置しましたが、その委員会に参考人として招かれたときに提出した資料です。
 まずは、じっくりと俯瞰してみてください。

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 名古屋の娯楽街にある大須演芸場もいよいよファイナル。
 映画館、演芸場、見世物小屋、ストリップ劇場、純喫茶など、また「ぼくのふるさと・昭和」が消えていきます。



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プロフィール
和田 行男
(わだ ゆきお)
高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は大起エンゼルヘルプでグループホーム・デイサービス・小規模多機能ホームなどを統括。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

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