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和田行男の「婆さんとともに」 2012年04月

不可能の反対語 「挑戦」

 不可能の反対語は可能ではない。挑戦だ。
 4月26日付の朝日新聞「天声人語」で紹介されていた黒人初の大リーガー、ジャッキー・ロビンソンの言葉だが、心にズシンと落ちた。



地域社会生活の取り戻しへ

 グループホームを開設すると、どこから聞きつけたかわからないが、必ずやってくる営業がある。
 ひとつは「食材屋」、ひとつは「弁当屋」、ひとつは「訪問理美容屋」である。
 東京都で初めてのグループホームを開設した時は、それ以外にも「防災関係商品屋」や「施錠装置屋」なんていうのも来た。



巡回と徘徊

 夜な夜な廊下をうろついている日本全国の24時間型入居施設で暮らす婆さん。
 きっと記録や朝の申し送りで「夜な夜な廊下を徘徊していました」なんて言われまくっていることだろう。



人として職業人として先の人の使命

 みなさんのところに新卒者は入ってきましたか。
 新卒者って響きがいいですねぇ。
 中学校卒業者・高校卒業者・大学卒業者・専門学校卒業者・中退の人だって立派な新卒者。
 つまり社会人「いち年生」ってことですかね。



ページめくり

 今年二度目の「仕切り直し月」である。

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ちびっこ1号

 他の国のことはわからないが、この国では1月(年の初め)と4月(年度の初め)に二度、スタート台に立てる。経営者ならば「決算月」という仕切り直しもある。
 大人だけでなく子どもたちにとっても、入園・進級・進学・就職といったように次のステージへ移っていく月であるこの月は、桜がパーっと咲くのもあわさって、世間全体がページをめくったようで「白」を感じる月である。
 2012年4月1日ページは、僕の人生の中でも「思い出深いページ」になりそうだ。



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プロフィール
和田 行男
(わだ ゆきお)
高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は大起エンゼルヘルプでグループホーム・デイサービス・小規模多機能ホームなどを統括。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

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