のりぴーニュース
今日、日本中を躍らせたのは「のりぴー事件」だろう。僕は「さかいのりこ」には何ら興味はないが、ニュースを聞いていて気になったことがある。
気になったことは、さかいのりこの今後の生活について「介護の仕事を提案している」人がいるということだ。
僕だけが感じるのかもしれないが、世間的に悪いことをしたら世間的に良いことをしている場で更生させるという理屈が見え隠れし、介護は良いとこだ、しかも簡単に入れるというのも見え隠れする。
のりぴー事件とは別に、僕らの世界の裏ニュースで、グループホームのユニット制限を解くという話がちらちら聞こえてくる。
ユニット制限とは、平成16年度以降に建設されるグループホームには2ユニット(定員18名)までしか認めないというものだが、それを解く理由は「雇用の場を増やす」というのだ。
昨今の介護業界への金の流れで感じるのは、介護が「失業者対策事業化」していることだ。逆に言えば、景気が悪化し失業者が増えなかったら金を流すこともなかったし、グループホームの定員を増やすこともしなかったということになってしまう。
のりぴー事件とユニット制限の二つのニュースから感じるのは、介護はまだまだ国民生活に欠かすことができない重要な一般化されたものという扱いになっていないということだ。介護は「善の業」でもなく時代の流れに左右される「雇用対策の業」でもなく、国民生活に欠かせない一般的で安定供給されるものでなければならない。
そこで従事する僕らに求められているのは、決して他の職業の人たちと違う崇高な善ではなく、他の職業人にも求められている「心を込めたプロの仕事」(一般的な言い方として)で、それはどの職業にも共通した一般的なことで、介護だけが持つ特殊性ではないはず。
さかいのりこに必要なのは「更生の道」なのだろうが、それを考えるにあたって、どの職業に就こうがその道になるというとらえ方があって、その先で「介護の仕事」が出てきているのなら何も言うことではないが、更生=福祉と短絡的につなげられているとしたら、介護(福祉)はまだまだ“精神の仕事”という見方が世間的に強いと感じてしまうし、それでいいの? って自分に疑問符を投げかけてしまうのは僕だけだろうか。
皆さんはどう思いましたか?
まさか「さかいのりこがうちに来てくれたらいいのに」なんて…ふふふ
追伸
原稿を送る前に報道があり、急遽書き直しました。2009年10月26日
コメント
和田さん、皆さん、こんにちは。
私は、総理を始め国会議員・都道府県職員・労働基準局など、沢山の方々に支援の仕事を体験していただきたいと思っているで、歓迎は歓迎です。
「世間的に悪いことをしたら世間的に良いことをしている場で更生させるという理屈が見え隠れし、介護は良いとこだ、しかも簡単に入れるというのも見え隠れする。」
確かに、そうかもしれません、簡単に入れますが、続けることが大変です。一度支援の世界に入っていただいて、どれだけキツイかを体験されるのもいいことなのではないでしょうか?
「更生=福祉と短絡的につなげられているとしたら、介護(福祉)はまだまだ“精神の仕事”という見方が世間的に強いと感じてしまうし、それでいいの?って自分に疑問符を投げかけてしまうのは僕だけだろうか。」
更正=福祉と短絡的に考えられるのは疑問がありますが、私は、より…多くの方々に支援業に接してほしいと思っています。しかしながら、この仕事には、向き不向きはあると思います。
同感です。
「ほんとにやる気があるならうちに来たらいいなあ。のりぴーが後輩かあ。それはうれしい。」とニュースを見て妄想していました。
それはともかく、犯罪者の罪滅ぼし(のふり)に介護の仕事が利用されるのは腹立たしく、情けない限りです。
失業者の雇用対策が介護の業界というのも…。
もっとレベルアップして報酬も上がって優秀な人材がこぞって集まるような業界にしたいです。
私も同感です。
今、ある研修に参加して、人材不足な部分に対して、人材育成が成されていなかったからではないだろうか? と自分自身気づきました。
せっかくの成り手に対して、この世界の魅力や理念を伝えれただろうか…。
世間一般での認知度が低いかもしれない。それ以上に現場で働いている人たちは、理念をきちんと捉えているのか…。だから、チームワークが悪い介護現場が多いのでは?
自分が変れば現場が変る。現場が変れば、地域の目が変る。信念です!!
犯罪者の就職率は低いのよく聴きますよね。ゼンカアリだから、門前払いでなく、働くチャンスを。
社会復帰の応援もしていきましょうよ!
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