介護職の死生観
2013年12月24日 14:30
介護の仕事では、利用者とのやりとりなどで数多くのやりがいがあります。しかし、一方で、多くの利用者の「死」という問題に直面します。とても悲しいことです。
私自身、多くの利用者の「死」に直面しました。お通夜に参列することもあります。そのため、会社のロッカーには喪服代わりになる黒のスーツを用意しています。
お通夜やお葬式には、その人の人生や社会、人への貢献が表れると感じました。資産を残した人がよいという基準ではありません。何かで有名なるということでもありません。さまざまな価値観がありますが、いかに人に必要とされ愛されたかが重要ではないのでしょうか。
人は皆、必ず死を迎えます。その時に、どれだけの人が心から泣いてくれるのか、自分のことを思い出し偲んでくれるのか。今の生き方からつながることです。
人は、よい死に方をするために生きていることもあるのかと感じます。今さえよければいいという生き方も時には大切だと思います。しかしそれでだけでは、身体の自由が利かず、言葉を発せなくなり、死を迎える瞬間に後悔することが多いと思います。介護の仕事は、そういった状況の利用者と接した時、少しでも気持ちを汲もうとする姿勢が必要です。だからこそ、自己の死生観をもつことが大切なのです。
利用者の死から何を学ぶか、どんなインスピレーションを感じるか、自分はどんな最期を迎えたいか…。時にはこうしたことを考えることも大切です。
※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。