立場が人を育てる
立場が人を育てるといいますが、そのとおりだと思います。私は中学生の時、テニス部に所属していました。2年生になり、新入部員が入部した時に、初めて「先輩」と呼ばれて照れた思い出があります。
18歳の時に特養に実習に行き、ご家族から「ワーカーさん」と呼ばれました。少し大人になった気がしたのと、介護の仕事をしている気になりました。
24歳で起業して、社員に「社長」と呼ばれました。最初は誰のことを呼んでいるのかわからず、驚きました。
最初に呼ばれた時は、照れや戸惑いなどがあります。しかし、その呼称に慣れてくると、自然と自覚が沸いてきます。先輩は先輩らしく、社長は社長らしくなります。言霊ですね。
ただ、役職のための仕事なのか?仕事のための役職なのか?と疑問に感じる時があります。当社のように中小の場合はあまりありませんが、クライアントで職員が1000名近い企業の場合、多くの役職があります。その場合、役職のために仕事が狭まっていたり、仕事のためにやむをえず役職についていることに矛盾を感じます。役職についたために行える業務に制限が出てしまっているのです。仕事の範囲のために役職がついていて、意味の少ないポジションになっていることがあります。
組織を運営していく上で、ポジションは必要です。個々の責任の所在を明確にしないと回らなくなります。良い面もありますが、自分の役職の範囲、業務しか行わなくなります。
気づいても行わない。そのうちに気づきの感性が退化してしまいます。中小企業の経営と大手の経営の違いだと実感します。
立場、役職が意味のあるものにするためには、コミュニケーションが重要です。そして、何のための仕事なのか? 目的は何か? そのための自分の役割を認識し、周囲も認めることだと感じます。
社風もあるので一概には言い切れませんが、個々が自分の役割と同僚、上司の役割を認め合うことが大切です。
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