事業所の戦略
2013年06月25日 11:00
介護業界も事業所の増加に伴い、経営戦略を構築していく重要性が増しています。戦略というと介護事業とは遠いものであると考える人もいますが、競合他所との差別化や職員の採用に関しては、自社に適した戦略をもつことが必要です。そこで、戦略における代表として「孫子の兵法」をご紹介します。
孫子は、「己を知り、敵を知れば、百戦危うからず」と言います。介護事業所の経営にたとえて考えると、自社の強み、弱みを知るということです。自社はどのサービスで優位に立っているのか、どの要介護度の利用者に対してニーズが高いかということになります。
同時に、競合する事業所の強みを知り、時に学ぶことで、自社に足りないものを克服することにつながります。
・弱者=兵力の小さい軍隊→地域の介護事業所
・強者=兵力の大きい軍隊→多角展開している介護事業所
弱者が強者に勝つ戦法を、孫子は3つ挙げています。
(1)集中戦法
中小の介護事業所は、大手と同じ土俵で戦わず、特定の介護サービスの分野でのみ戦うという戦法です。人材等のリソースを一点集中する戦法です。
(2)少数精鋭戦法
新サービスの開発、周知等であれば、少数のスキルの高いスタッフを集めて業務を進める戦法です。
(3)奇襲戦法
他社と同じようなサービスを提供するのではなく、他社にない特長あるサービスを構築し周知する戦法です。
これらの戦略を行う上で大切なのは、自社の理念に沿っているかどうかです。理念はほとんどの事業所で掲げていますが、それが社員に伝わっていないことが多くあります。理念の上に戦略を構築していくことで、事業所が成長していきます。
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