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辻川泰史の「介護事業所運営のコツ、教えます」

スタッフへの声かけ

 この時期は季節の変わり目でもあり、体調を崩すことが多いです。新入社員は「5月病」といわれるように、精神面で落ち込んでしまう時もあります。そうしたスタッフの変化に気づいて声をかけることは、スタッフ間の連携を図り、信頼関係の強化にもなるので大切です。

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 スタッフ同士が声をかけ合うことで、チームワークも良くなります。しかし、声かけでは配慮すべき点もあります。
 例えば、少し元気がないスタッフに対して「元気がないですね」「無理しないでくださいね」という言葉がけをする時は、より細かな配慮が必要になります。
 「元気がないですね」と言われることにより、元気がないことを自分自身変に認識してしまい、良い方向にいかなくなることもあるのです。
 同時に、アピールしていることへの考慮も必要になります。今、自分は元気がないから、少し楽をさせてほしい、甘えさせてほしいという訴えの場合もあるからです。
 「無理しないでくださいね」という言葉も同様で、本人は無理をしているつもりがない時にそうした声かけをすると、「無理している」という認識をもってしまうことがあります。無理をしているようにみられることで、モチベーションが下がることもあるのです。
 スタッフが自信をもち成長していく過程では、落ち込むことも時には必要になります。その中で、反省や改善などの気づきもあり、成長のきっかけになります。
 自分の中で消化させることも必要で、ネガティブな発言をあえて言わせるきっかけをつくる、トリガーとしての声かけが不必要な時もあります。
 優しい声かけは、時にその人の成長を妨げることにもなる場合もあります。ですから、声かけのタイミングを考えることも大切です。タイミングを計ることは難しいですが、思ったことをすぐ口にするのではなく、スタッフや周囲の状況をみて行うことが大切だと感じます。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
辻川 泰史
(つじかわ やすし)
1978年東京都生まれ。98年、日本福祉教育専門学校卒業。老人ホーム、在宅介護会社勤務を経 て2002年、(有)はっぴーライフを設立(05年に株式会社化)。08年、(株)エイチエルを設立。現在、コンサルティ ング、講演、セミナーなどでも活躍中。
著書に『福祉の仕事を人生に活かす!』(中央法規、2009年)がある。
はっぴーライフHP
http://www.hl-tokyo.com/
対談ムービー http://www.youtube.com/user/
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