仕事を楽しむ
2013年05月21日 09:00
デイサービスを経営しているクライアントと、求職者に対する面接について話しました。面接において、求職者の志望動機で違和感を感じる時はどんな言葉かという話題になりました。
「デイサービスを志望された動機は?」
と尋ねると、「楽しそうでから」「実習で楽しかったから」という答えが返ってきた時です。確かに仕事で楽しむことは重要で、スタッフの楽しさが利用者にも伝わり、雰囲気は良くなります。仕事を楽しむこと自体は必要で、管理者としてもありがたいことです。
しかし、「楽しむ」ことの内容が大切です。「どういった点が楽しそうですか? 楽しかったですか?」との質問に、「利用者様との会話や接することで、利用者が笑顔になってくれる」という返答が多くあります。
この会話や接することをどうとらえるかが重要です。会話=雑談の中から、どのような利用者の希望や要望があるか? 不満はないか? また、そうした感性を磨いているか? 会話の中から得た情報をどのように共有し改善や工夫に活かすか?
単に利用者と話をするのが楽しかったのであれば、仕事としては不十分に感じます。利用者が声に出さないことを察するための会話も必用です。
仕事を楽しむということは、一見すると前向きで楽しそうな印象を与えます。仕事に対する責任感、リスクを考えた上で楽しむことができているのか。仕事のリスクを考えれば、安易に「楽しそう」「楽しかった」という言葉は出ないはずです。
広い視野をもち、細かな配慮をし、リスクを考えてサービスを行い、無事に1日が終わる。日々の繰り返しの中、自分自身が成長していく。その中で充実感を感じていくことが、仕事を楽しむことにつながると思います。
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