目に見える資格と見えない教養
介護職においては、昇格のための条件つきの自己投資やスキルアップも、時に必要です。自分のスキルを向上させることで給与に反映され、私生活の経済状況を向上させることで家族の生活も安定します。しかし、資格や技術など目に見える物事への自己投資をする人は多くいる一方、成果が見えないスキルアップにはあまり自己投資する人がいません。
これは、当然といえば当然です。無駄なことに時間やお金を使うのは意味がありません。しかし、意味がないと決めつけて自分の行う範囲を狭めていることもあるのではないでしょうか。
誰でも、結果がついてくるという確信が得られるものだけに投資したいものです。そういったものは誰でも目にします。しかし、自分を高めるに、一見無駄と思えることに投資することも必要です。
例えば、読書をしたり著名人の講演を聴きに行ったり、いいものを買うなど…。あまり意味がなかったり失敗することもありますが、そうした行動をたくさん行うことで、選択する目利きが養われたり、その時は無意味に感じたことでも後になって効果を実感することもあります。
資格手当が付くから、昇格できるからというだけの資格や知識も大切ですが、プラスアルファの視点で視野を広げることも大切でしょう。
私自身、専門学校時代、レクリエーションインストラクター、キャンプ指導員、ゲートボール審判員、福祉用具専門相談員など資格をたくさん取得しました。
社会人になってからは、これらの資格に対してプライドをもっていたので、同僚や上司、利用者に、事あるごとにこれらの話をしていた記憶があります。
しかし、資格をもっているだけでは、利用者や同僚への貢献につながりませんでした。それよりも、読書することでさまざまな話題に対して話ができるようになり、気遣いを意識するようになったことで、利用者に貢献できたように感じます。
介護の仕事はどうしても資格や技術等に偏りがちです。教養を高めることも同時に必要ではないでしょうか。
【お知らせ】
元気です岩手! 介護フォーラム2013
日時:2013年5月11日
詳細は http://1go1a.com/seminar/130511.html
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