目標と目的の違い
事業所を経営するうえで、スタッフとの目標の共有はとても重要です。そもそも、介護事業所の目標は、大きく2つあると思います。
(1)利用者へのサービスの充実
(2)スタッフの職場環境の充実
この2つは、言葉や表現は違えど、多くの事業所が目指している事です。
では、同じサービスを同じ資格者、制度のもとで行っているのに、なぜこの2つについて差がでるのか? スタッフ個々のスキルも大きいかもしれません。しかし、最も大きな理由は、「目標」をスタッフ間で共有し理解できていても、「目的」に対して一体感や共有が少ない点にあるのではないかと感じます。
有名ですが、レンガ積の男の話を紹介します。
建設現場で働く3人のレンガ積の男がいました。
そこを通りかかったある人が、彼らに「何をしているのか」と尋ねました。
1人目の男は「レンガを積んでいる」と言いました。
2人目の男は「カネを稼いでいるのさ」と言いました。
3人目の男は「町の大聖堂を作っているんだ!」と言いました。
レンガを現場で積むという同じ仕事です。なぜ答えが違うのでしょうか?
それは目的意識の違いが大きくあります。
1人目の男は、「作業」として仕事をしています。
2人目の男は、「稼業」「職人」として仕事をしています。
3人目の男は、仕事を「使命」と感じています。
3人目の男の働く意識は、大聖堂建設のため、町のためという目的にあります。
3人とも、目標はレンガを積むこと。しかし目的は違います。人の行動には、何のために!が重要なのです。「目標」に意味、意義、使命がプラスされて「目的」になります。
介護事業に置き換えて考えてみると、介護事業はさまざまな意味、意義、使命を持っています。目標として、このサービスを提供し多くの利用者様に喜んでいただく。目的は、その事によってそれらの意味や意義、使命を利用者にもスタッフにも還元できる、という事になると思います。
目標と目的の共有が社内でできているかどうかが、スタッフのモチベーションに大きく影響します。
コメント
Facebook、ブログ共におせわになっております。
本当にその通りだと感じます。
共通の意識、使命感、想い、方向性が明らかになっていればズレは少なくなり、充実したケア、サービスが提供されるのでは?と思いました。
ありがとうございます。
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