部下や同僚から受け入れられる「誰か」になる
今回は、私のメルマガを購読している関西のYさんからの質問を紹介します。本ブログをご覧いただいている方々にもお役に立てると思うので、紹介させてします。
初めて質問させていただきます。辻川社長のセミナーは、二回拝聴させていただきました。とても共感させていただき、ありがたく思っております。
実は、手前みそで恐縮ですが、私どものデイサービスでは、とても優秀な副施設長が頑張ってくれています。ところが、部下が彼に対して、反感や反発を抱き、辻川社長のいわれるチームワークがまったく感じられません。
彼のやっていこうとしてることは、決して方向性としては間違っていないと思いますし、むしろスタッフの方が理解しないといけないことだと思います。
彼は、熱意や情熱があまりにも強く、私も暑苦しく感じることがあります。どのように伝えれば、共感を得られるのでしょうか? 私は、彼の成長を応援していきたいと思いますし、スタッフにも頑張っていただきたいと思っております。
方向性を伝えるための秘訣、伝え方、下ろし方等、良い方法があれば教えてください。
こうしたことは、管理者として頭の痛い問題ですね。年齢や性別、資格がわからないのでイメージがもちにくいですが、優秀な管理者に部下が付いてこないことを想像すると、一生懸命で利用者想いで、介護知識なども豊富なのだと思います。スキルを身につけるために努力したことでしょう。自分が努力し、自分に厳しいからこそ、部下に厳しくあたってしまうのだと思います。
部下としては、言っていることはわかるけれど、という感じではないでしょうか。
要は、「何を言うか」ではなく「誰が言うか」ではないでしょうか。どんなに正しいことであっても、それを伝えるのが「誰か」によって、受け取り方は変わります。
それでは、部下や同僚から受け入れられる「誰か」になるためには、どうすればよいのでしょうか。一つの方法が、価値観の相違を相互に認識することです。相互の価値観の相違を認識し、似た概念を共有することです。
そのための簡単なワークを紹介します。私のセミナーでも行うので、知っている人もいるかもしれません。
用意するものは「ポストイット」「ペン」、落ち着ける時間です。
まず、5~10名ほどで、共通の言葉から連想するものを書き出します。例えば、「仕事」で連想する言葉を5つ書き出し、発表しあいます。
Aさん
仕事=お金 仕事=やりがい 仕事=人生 仕事=目標 仕事=責任
Bさん
仕事=大変 仕事=介護 仕事=生活 仕事=想い 仕事=努力
2人揃ってまったく同じ言葉になることは難しいものです。多くて2つほどです。
人数が多ければ多いほど、全員が揃って同じになる確率は低くなります。管理者は、自分の概念を相手に押し付けているのかもしれません。同様に部下も、自分の概念を管理者に求めているのかもしれません。これではチームワークはまとまりません。
相互の認識を見える化し、認め合うことが、チームワークをよくする最初の一歩です。
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