職員の評価基準
わが社のセミナーに、北関東にある介護保険事業所のある経営者が参加しました。そして、私にこう言ったのです。
「辻川さん。うちはスタッフが辞めないんですよ」
それはすごいと思い、早速その事業所の会議に参加させていただきました。結論からいえば「あーなるほど。これじゃ辞めないよな」という感想です。
その理由は、馴れ合いの仲良し倶楽部ということ。会議に遅刻しても誰も注意しない、会議中にお菓子を食べ始めるなど、経営者曰く「アットホームな雰囲気を大事にしている」そうです。経営方針はそれで問題ありませんが、決算書を見ると赤字です。定着率が良いことが必ずしも結果を生んでいるわけでないと実感しました。
しっかりとした組織を構築し、ビジョンをもった上でスタッフ定着率が良いことが大切です。時にはスタッフの入れ替えも必要であり、適度な緊張感を保ったうえで定着率を向上させることが重要です。
経営者や管理者の立場で考えると「このスタッフはどうなんだろう」と思うこともあります。「でも、介護福祉士、ケアマネは必要だから…」と妥協している現状もあるでしょう。こうした違和感を同僚や部下も同じように抱いている可能性もあります。
果たして、社内で違和感を醸し出すスタッフが定着することが良いのでしょうか。経営者や管理者が違和感を抱くスタッフでも、経験や資格だけで評価してしまう社風では、会社の軸がぶれるかもしれません。会社が築く理念や社訓、方向性、夢に共感するスタッフを評価するという軸ではなく、資格と経験が評価の軸になってしまうからです。
そうなると、経験が浅く、資格はないけれども共感してついてくるスタッフが恵まれなくないでしょう。
お知らせ
介護事業セミナー2013
安達元一先生×辻川
詳細は http://bit.ly/UBIxZL
2月16日(土)=東京
3月2日(土)=沖縄
4月13日(土)=群馬
5月18日(土)=札幌
介護事業マネジメント・コンプラセミナー
小濱道博先生×辻川
詳細は http://bit.ly/RGTNXP
3月16日(土)=仙台
4月20日(土)=沖縄
4月21日(日)=福岡
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