デイサービスに宿泊が標準装備?
先週の金曜日から土曜日にかけて、鹿児島、福岡、山口とコンサルティングのために出張しました。その中で、デイサービスの新規開業を予定しているクライアントのサポートのため、県の出張機関に新規開業の相談に伺いました。
県の担当者は開口一番「この地域でデイサービスを開業しても難しいですよ」と言いました。理由を尋ねると、サービス付き高齢者住宅、お泊りデイ、有料老人ホームに併設デイサービスなど、通常のデイサービス単体でうまくいっている事業所が少なく、人口も少ないからという理由でした。
もはやデイサービスに宿泊機能が付いているのは当たり前の地域だということです。
担当者にその理由を尋ねると、「一概にはいえないけれど、独居の人が多く、ショートステイのニーズが多いため」ということでした。
デイサービスと宿泊がセットが標準というのは、時代のニーズの変化なのでしょう。しかし、デイサービスという今までの事業体でなく、別サービスのような印象を受けてしまいました。
利用者のニーズが高まっている現状なので、日中だけのデイサービス、宿泊付きデイサービスと、別のサービスとして考えていく必要を感じました。
県の担当者との面談後、地域の宿泊付きデイサービスを運営している事業所の管理者とお会いし、宿泊付きのデイサービスを運営している理由を伺いました。
主な理由は2点で「利用者のニーズに応じるため」「他社との競争のため」ということでした。日中のデイサービス運営だけで稼働率が70%以上いけば、宿泊は行わないという本音も聞きました。
「稼働率向上のため」の宿泊というのは、デイサービスの日中のサービス向上に対する意欲を削いでいるように感じました。
スタッフの雇用に関しても同様で、デイサービスでの勤務を希望している介護職の多くは、「夜勤がない」ことが大きな希望動機です。しかし夜勤があるとすれば、給与の条件などで老人ホームなど施設のほうがよい場合もあります。
多角化する利用者のニーズに応じる努力をしていきながら、自社の方向性をしっかりと定め、他社との差別化を行っていく企業努力が重要だと思います。
コメント
私が思うには本当に利用者、利用する者の立場の施設がすくなく、選ぶことができない、また利用する人達にその方法を知ってもらうことも必要かと思っています。(楽しく生活をすること等など)
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