利用者同士のつながり
先週末から福岡、鹿児島と出張に行きました。福岡の事業所の取り組みは、心温まるものでした。
どういった取り組みかというと、デイサービスを利用されている方が入院した際、他の利用者から、お見舞いに何かを送りたい。利用者全員で、クラフトで千羽鶴を作って届けようということになったそうです。
スタッフや事業所側から提案し、メッセージカードなどを送る事業所は多くあります。千羽鶴を作るために、利用者も励みになりますし、贈られた利用者も、早く退院したいという意欲につながります。
利用者自ら率先して、個数、色、期限を決めて調整しているという下地は、日頃から利用者同士のつながりを大切にしている表れだと感じました。
介護事業所という人間関係の空間の中では、こういった利用者同士のつながりを尊重した取り組みが行えるサポートも必要です。
デイサービスは社会参加の場でもあるとよく言われますが、どのような社会参加の場にするのか?という視点、方針も事業所のコンセプト、特色として構築することが今後はより大切になってくると感じます。
また、鹿児島では、介護事業に参入しようか検討している温泉宿に伺いました。
訪問した際はちょうど老人会の会合があり、多くの高齢者が来ていました。
食事をし、カラオケをし、そして温泉に入って帰る。
料金は一人3000円。勿論、送迎も付いています。
この温泉宿がすばらしいのは、スタッフは介護の経験がないにもかかわらず、入浴のサポート、階段の乗降時の介助、トイレの介助を率先して笑顔で行っていることです。
見方によってはデイサービスです。
介護は本来、困っている人のサポートをすることだと感じます。それを介護という仕事の枠に捉われてしまうことで難しく考え、線を引いていることもあると実感しました。
介護保険制度のサービスでは、法の厳守は必要です。しかし、個人ファイルの情報、既往歴、介護度という先入観ではなく、個人の感性を磨いて、素直に接することで見えることもあると感じました。
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