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辻川泰史の「介護事業所運営のコツ、教えます」

利用者・家族に向けた情報発信 その2

 先日、コンサルティング先の管理者・ケアマネジャーと打ち合わせをしている時、利用者家族の評価が低いという相談がありました。
 その施設はグループホームとデイサービスを別の場所で運営している法人です。管理者という立場上、家族会等で家族と話している時、「入浴の際は○○のシャンプーを使用してほしい」「冬は入浴剤を入れて工夫をしてほしい」「季節のイベントは頻繁に行ってほしい」というような要望が多くあったそうです。
 この法人では、シャンプーは無添加を使い、希望によっては香りのよいものも使っています。お風呂に関しても、炭酸泉の装置を導入し、季節に合わせてゆず湯や菖蒲湯等も行っています。季節のイベントも月1回開催しています。また、こうした取り組みを会社のブログやホームページで配信しています。

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 しかし、家族のなかには、こうしたブログやホームページを見ない人もいます。また、別居している家族は、日々の連絡ノートのやりとりを見ているだけという人も多いです。
 連絡ノートだけでは、記録する時間が少ないことから、内容が画一的になり、行っているサービスが十分に伝えきれていない場合もあります。
 こうした場合でも、何を行っているか発信する努力が求められます。方法としては、連絡ノートとは別に、個人アルバムを等を作成し、毎回ファイリングしていく方法があります。手間はかかりますが、自分たちが行っているサービスを知ってもらうことが、利用者家族の安心と信頼につながると考えましょう。
 また、配信の曜日や日付を決めて、メールで画像を配信する方法もあります。なかには、写真を撮られることに拒否や抵抗がある利用者もいるでしょう。撮影の目的と同意をサービス開始前に得ることも必要です。
 どんなに良いサービスであっても、知られていなければ、相手にとっては存在していないと同じです。それでは、現場でがんばるスタッフの努力や法人の方針が伝わらず、残念です。神は細部に宿るというように、細かな配慮をしていくことが必要です。


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プロフィール
辻川 泰史
(つじかわ やすし)
1978年東京都生まれ。98年、日本福祉教育専門学校卒業。老人ホーム、在宅介護会社勤務を経 て2002年、(有)はっぴーライフを設立(05年に株式会社化)。08年、(株)エイチエルを設立。現在、コンサルティ ング、講演、セミナーなどでも活躍中。
著書に『福祉の仕事を人生に活かす!』(中央法規、2009年)がある。
はっぴーライフHP
http://www.hl-tokyo.com/
対談ムービー http://www.youtube.com/user/
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