介護と農業の可能性を探る
2012年04月10日 09:00
去る4月7日、介護と農業の可能性を探るセミナーを開催し、NPO法人えがおつなげての曽根原久司さんを講師に迎えました。
曽根原さんは元々、金融コンサルタントの仕事をしていましたが、農業に興味をもち、山梨県北杜市に移住し、放棄された農地を開墾してきました。
講義の中では、都市と農村を結ぶ取り組みの話が印象的でした。
「人口過疎の地域でも都市部から人を呼び込むことができる。東京でも、山梨県寄りの地域の住民を見ただけでも数百万人はいる。そういった人の1割でも農村に興味をもち、月1回の田植えや農業体験など何かしらの取り組みに協力してくれるだけでも、過疎の地域を活性化できる」
農村で過疎化の進む地域は高齢化も進んでいます。そこに住む高齢者も、いずれ介護が必要になる時が来ます。そこに何かしらの介護事業が提供できればと考えました。
また、私の講義では「介護+○○」というお題で、グループで相談し発表してもらいました。
・介護+レストラン→高齢者が手作りのメニューを出す。それに加えお婆ちゃんの味を学ぶ体験も行う
・介護+カルチャースクール→デイサービスや施設の空き時間を地域に開放し、認知症の啓蒙活動を行う
一見難しいと感じることであっても、行える方法を模索していくことで、何らかの新規事業が生まれる可能性もあります。介護報酬は今後も大幅に上がる可能性は難しく、むしろ減算される傾向にあると思います。ですから、地域性を重視した上で、介護事業+αを真剣に模索し考えていく時期ではないでしょうか。
最初から事業性を求めるのは難しいのが現状です。地域の方々に共感してもらえるような事業を、地域性を考慮した上で考えていくことが大切です。
※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。