制度改正に伴うデイサービスの運営を考える
2012年03月07日 09:00
介護報酬の改定に伴い、デイサービスを運営する事業所では、5―7(時間)算定か7―9算定のどちらにするか、今後の事業運営をどうすべきかを思案されているところが多くあります。
果たして、デイサービスの運営にはどの算定が効果的なのでしょうか。
今回の改正は、3-5の単位数が一番高い水準となっています。3-5のニーズが高く、午前午後と2回に分けてサービスを提供することができれば、収益は上げやすくなります。
しかし、3-5算定で運営していくためには課題も多くあります。例えば、10人定員のデイサービスの営業が週6日の場合、利用者ののべ人数は60名まで受け入れ可能です。短時間なので1日10名ではなく、1日20名の確保が必要になります。午前午後と2回に分けてサービス提供した場合、のべ120名必要になります。
デイサービスの事業所が増えて飽和状態の中、短時間希望の利用者を確保できるかどうかが問題です。
・利用者の確保→営業体制の確立
・個別のニーズへの対応→送迎時間、生活リズム、趣味等の把握
・サービス担当者会議→参加できるかどうか
・計画書の作成→計画書を作成する時間が確保できるか
また、地域ニーズに沿うかという視点も必要です。3―5算定の場合は、機能訓練や入浴、食の確保が中心になると思います。軽度や介護予防の利用で、長時間のデイサービス利用が困難な人には高いニーズがあるでしょう。どのようなサービスに特化し、差別化していくかどうかが必要です。
同時に、状態の変化や家族の希望等により、利用時間の延長を求められた場合の対応も考えておくことが大切です。
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