利用者からの学びの蓄積と共有
2011年11月22日 09:30
「介護の仕事の魅力は何ですか」
こう質問をすると、多くの人が「利用者様から学べることが多い」と答えます。確かに、人生の先輩である高齢者から学ぶことは多くあります。優しさや話し方、人生訓など、接する人によって学ぶことも変わります。
しかしながら、私も含めて、その学びを活かしきれていない現状があります。それはとてももったいないことです。
利用者と接していて「これは」という言葉をいただいたり、嬉しいこと等がありますが、日常業務に追われて忘れてしまうこともしばしばです。そこで当社では、グループウェアで「うれしい出来事!」として社員で共有するようにしています。
たとえば「○○さんから教えられた、漢字の意味」。「朝」という漢字は、分解すると十月十日になります。十月十日は胎児が母親のおなかにいる日数を指すので、朝は生まれ変わった新しい自分になっているというたとえです。このようなちょっとした気づきを他者に発信することで、インプットだけでなくアウトプットにもなります。学びを共有することは、社内の雰囲気づくりにも役立ちます。
グループウエアを取り入れていない事業所では、コルクボードなど小さい掲示板を用意し、名刺カードやメッセージカードで貼り付けていくことで代用できます。その際、多くのスタッフが目にする場所がよいでしょう。
こうした出来事を集めるためには、利用者の声や表情に注力する必要があるので、スタッフの感性も高まります。利用者から学んだことを活かす方法の一つとして、「うれしい出来事!」「学んだこと!」などを発信する場や機会をもつ環境づくりはいかがですか?
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