勤務シフトの調整
介護保険事業所では、スタッフの勤務シフトを月もしくは週単位で作成していると思いますが、なかでも1か月のシフトを作成しておくのが一般的です。
訪問介護サービスの場合は、利用者の急なキャンセルやサービス追加、時間変更等があるので、サービス提供責任者は調整に苦慮します。
そう考えると、デイサービスのシフトは比較的容易に作成できるでしょう。
小規模のデイサービスでは、スタッフが3、4人の人員配置で行っている現状のため、固定シフトになることが多くあります。固定シフトは、利用者の状況の把握がしやすく、スタッフ同士の連携がとりやすいメリットがあります。
しかし、事業運営をするにあたっては、デメリットも考えなくてはいけません。これは、サービスのマンネリ化やスタッフの特徴が出すぎてしまうということです。
サービスのマンネリ化は、利用者のちょっとした変化に気づくことができなかったり、レクリエーションも似たようなことの繰り返しにつながります。
また、スタッフの個性を伸ばして発揮しやすい環境を整えることは大切ですが、個性が出すぎてしまうと、事業所の特色=スタッフの個性になりすぎるリスクがあります。
事業所を運営する立場としては、スタッフの退職を考えなくてはいけません。スタッフが退職してもサービスの質を落とさず、他のスタッフに負担をかけず運営していく体制を考える必要があるのです。
こうしたことを踏まえて、シフトの調整やスタッフ同士の組み合わせを考えておくことが必要です。
複数の事業所がある場合は、たまにスタッフを入れ替えることもよいでしょう。単独事業所の場合は、担当する利用者を入れ替えてみるなどの工夫ができます。
また、非常勤スタッフの場合、固定の曜日に勤務することが多いですが、月に1、2日は担当する曜日以外に勤務してもらうことを検討してみましょう。
介護事業は対人援助サービスなので、スタッフの力が大切です。たとえ能力のあるスタッフでも、スタッフ同士の組み合わせによってはその個性や能力が発揮できないことがあります。ですから、スタッフ同士の相性も考慮したシフトの作成が大切です。
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