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辻川泰史の「介護事業所運営のコツ、教えます」

人材募集のコツ

 介護保険事業所で人材を募集する際、大きく分けけて3つの事態が想定されます。今回はそれぞれの募集における留意点を考えてみます。

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 (1)事業の拡大による募集
 事業を拡大し、新規に人材を採用する場合、「有資格者かどうか」「経験はどの程度必要か」「給与基準」という3つの視点が必要です。在籍している管理者や職員の特色も考慮した上で行う必要があります。
 例えば年齢です。
・採用の候補者…女性、50歳、経験12年、介護福祉士
・管理者…女性、28歳、経験5年、介護福祉士
 採用候補者は介護の経験もあり、事業所としては採用したい人材です。しかし、管理するのは28歳と若い管理者です。一概には言えませんが、年長者に指示を出す、年少者に指示を受けることで、人間関係のもつれが生じることがあります。最悪の場合、どちらかが退職してしまう状況も想定されます。両者の問題だけでなく、周囲の職員や利用者に対して、サービスの申し送り等で迷惑をかけてしまうことも考えられます。
 ですから、既存の職員や管理者に事業所の方向性を伝えるのと同時に、人材管理の方法や指導者側の方針を作成し伝えていくことも必要です。

(2)職員する退職の補充
 職員の退職理由は千差万別です。その中で、寿退社やスキルアップなどによる退職の場合は、退職する職員も協力的に引き継ぎをしてくれる場合が多くあります。逆に、業務への自信の低下や社内風土が合わずに退職する場合もあります。その場合、在籍している他の職員への配慮が大切です。
 後ろ向きな理由による退職は、少なからず事業所に対して不満があるものです。そうした不満や批判を職員に伝えることで、残った職員の士気を下げてしまうことがあります。できれば引き継ぎは、退職する職員に担当させないほうがよいでしょう。そうせざるを得ない場合は、申し送りの方法を細かく指示し、必ず間に法人の代表者や管理者が入るべきです。
 退職の理由を伝えておくことは必要です。しかし、個人的な感情や主観で伝えることは避けましょう。反省すべき点もあわせて伝えておくことで、新しく入る職員の不安も軽減されます。
 退職の予兆を感じとるアンテナをもち、普段と違う雰囲気を感じたら、早めに面談などをしていく必要があります。

(3)業務改善による募集
 提供しているサービスによっても異なりますが、何が不足しているのかをしっかりと分析し、どのような人材が必要なのか、どのような人材に入社してほしいのかを詳細かつ明確にしていくことが大切です。

 いずれの募集に関しても、どのような資格、経験、年齢層、人柄の人材が必要かを明確にすることで、募集の方法も変わります。ポイントとして、ほしい人材のプロフィールを思い描き、簡単な生活スタイルを作ることです。そのうえで、その人物に呼びかけます。
・その人は何を求めているのか?
・どんな言葉に疼きを感じるか?
・どのような求人媒体を見るのか?
 これらが明確になればなるほど、希望する人材を確保できる可能性が高まります。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
辻川 泰史
(つじかわ やすし)
1978年東京都生まれ。98年、日本福祉教育専門学校卒業。老人ホーム、在宅介護会社勤務を経 て2002年、(有)はっぴーライフを設立(05年に株式会社化)。08年、(株)エイチエルを設立。現在、コンサルティ ング、講演、セミナーなどでも活躍中。
著書に『福祉の仕事を人生に活かす!』(中央法規、2009年)がある。
はっぴーライフHP
http://www.hl-tokyo.com/
対談ムービー http://www.youtube.com/user/
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