デイサービスプラスアルファ
近年デイサービスが増加し、従来どおりのサービスでは地域のケアマネジャーや利用者に認知されにくくなってきています。そのため、入浴や短時間での利用、リハビリ、レクリエーションなど、特別な売り、特色が必要です。
昨今は付加価値、オプション的にお泊りというのも含まれているようです。業態が多様化しているということは、競争原理が働くのでよいことではあります。今までは、利用者が選びたくても選べない、選択肢が限られたサービスだったことを考えれば進歩であり、業界の活性化につながります。
私自身、訪問介護事業所からスタートし、居宅介護支援、デイサービスと事業を展開してきました。新卒では老人ホーム、在宅会社では訪問入浴も経験し、在宅介護サービスはほぼ経験してきました。どのサービスも責任が問われ、大変な面もありますが、それなりに楽しさも感じました。
なかでも、デイサービスの開設は大変でした。資金や設備投資、人材の確保など、訪問介護とはまったく異なります。業務においても、オペレーションや送迎など、施設とは異なった視点が求められました。送迎時間は利用者の家庭の状況、希望の時間に合わせた調整が必要です。介護の業務とは異なる知識も必要になります。
デイサービスの運営はある程度業務の流れが確立できれば、訪問介護に比べてやりやすいいと感じることもあります。
例えば申し送りです。訪問介護の利用者の状況は一件一件異なります。家の間取りや買い物、掃除の仕方、物の場所、疾病、ヘルパーの自転車の置き場所など、細かいことを求められます。同時に、多くの利用者と接したサービス提供責任者の経験が必要になります。運営する際は、そういったサービス提供責任者のマネジメントも求められます。このように訪問介護は、細かい管理が求められ、経験と知識が必要です。
対してデイサービスは、自身の介護経験が少なくても(経験がなくても)参入しやすい面もあります。
しかしこれからは、デイサービス単独の事業では限度が出てくると感じます。それは、サービスにおいても、事業性においてもです。
先日、地元のケアマネジャーと話す機会がありました。そのケアマネジャーは次のように話していました。
「デイサービスが増えて、その違いがわからない。だからデイサービス以外の部署もあるかどうかみるようにしていこうと思う」
利用者のサービス選択をマネジメントするケアマネジャーは、介護のプロです。まだ少数の見方かもしれませんが、今後はデイサービスに訪問介護や居宅介護支援を併設していることが評価の一つになるかもしれません。
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