介護人材の面接
経営者や管理者の業務で大切なことの一つに、求職者との面接があります。
介護事業は対人援助サービスですので、言葉が適切ではありませんが「人が商品」です。その法人に属する人間のサービスの質によって、利用者の満足度が変わります。限られた面接時間の中で「自社に合うかどうか」の判断をしなくてはいけません。
面接で大切なのは、効果的に質問をすることです。質問には、面接官から行う質問と、求職者側からの質問があります。わかりきったことですが、面接の中の会話でいかに自然に質問することができ、その人の考えや経験を聞けるかが大切です。対して求職者側からの質問では、その人が何を考えているかが理解しやすいことが大切です。
私は「質問はありますか?」と尋ねます。すると、給与面の待遇を聞いてくる人がいます。
当然、働く条件で大切なことなので、給与面の質問に応えます。
その後「ほかに質問はありますか」と再び質問します。すると、さらに細かい給与面の待遇を尋ねてきます。
私は「説明不足か」と思い、再度応えます。「ほかに質問は」。すると、さらに細かい給与の事柄を聞いてきます。再度、説明不足かと思い、説明します。
面接で担当させていただく立場として、当然、給与面の質問に応えることは義務です。しかし、給与や条件はホームページや求人票で開示しています。
多くの経営者が質問してほしいことは大体共通しています。
「どんなところに惹かれて(興味をもって)わが社を志望してくれたのか」
給与は重要ですが、それだけが志望動機では寂しさを感じます。法人ごとに方向性、特色は違います。個人も仕事への想い、夢が違います。自分たちの法人はどのような人材が必要なのか? 自分はどういった法人で働きたいのか? 選択基準が給与面だけに特化してしまうと、マッチングすることは難しいと思います。
法人はどのような職員が必要かを明確にし、求職者はどのような法人で働きたいのかを明確にすることが必要です。
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