美容と福祉
先日、山野美容専門学校におじゃましました。美容福祉実習室があります(写真)。
高齢者の方や障害者の方にもおしゃれを楽しんでほしいという学校方針で、カリキュラムに組み込まれています。
また、山野美容芸術短期大学には美容福祉学科があります。介護を必要とする方々が、おしゃれをすることで笑顔を取り戻した例が報告されています。高齢になっても、障害があっても、「美しくありたい」と思う気持ちはみんな同じです。車椅子を利用していたり、寝たきりであっても、おしゃれをして、人と会うことを楽しんでいただけるような支援をするためには、美容と福祉の知識と技術を持つことが必要です。美容福祉学科では、そのための専門的な学習を行います(http://www.yamano.ac.jp/subject/welfare/より)
私がおじゃまった時には、美容師を目指している学生の皆さんが車椅子の介助実習をされていました。さすが美容専門学校だけあって、個性的な生徒の方が多くいました。
美容が専門ですが、学生のうちから福祉を学び、興味をもってくれるのは嬉しいことです。ハッピーシャンプーでは、ベッドに寝たまま洗髪ができます(写真)。
排水もしっかりできています。
すいこーむ=吸い+コーム(くし)。実演してもらいましたが、切った髪が散らばらないので、室内で清潔にカットができます。
美容福祉学科では、美容師免許を取得するための理論と技術とともに、 介護の目的、基礎的介護技術と介護者としてあるべき態度など、基礎となる知識と技術を身につけます。介護される側の気持ちを理解できるよう、心理学や人権尊重の精神についても学びます。そのうえで、介護技術と美容技術を融合させ、さらにコミュニケーションスキルを身につけます。障害児・障害者のカット、メイクアップや障害者服飾デザイン、化粧療法などの、美容福祉の実践的な理論や技術を学びます。
また、少人数で自由討論を重ねるゼミ形式を取り入れ、学生と教職員間の信頼関係を築きます(http://www.yamano.ac.jp/subject/welfare/より)。
私の時代にはなかったと思います。この学科があれば入学したかったと思いました。
介護はあまりおしゃれなイメージが少ないですが、こういった学生の方たちが介護業界に入ってくれると業界が活性化すると思います。
しかし、こういったスキルを学んできた学生が社会人になり職場に入り、業界に幻滅してしまわないようにしなくてはいけないと感じます。
訪問美容も正規料金をしっかり得ることができ、訪問美容師のカリスマが登場するようになれば、高齢者や障害者の方のおしゃれの意識も高まるでしょう。
何か考えて面白いことを行いたいと感じます。
※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。