サービス単価
介護の仕事では、売上という概念が非常に少ない傾向にあると感じます。これは、利用者がサービスの利用料金を支払うのを目の当たりにすることが少ないので、やむを得ないのかもしれません。
ただ、料金の支払いを目の当たりにする機会は少なくても、利用者はサービスの対価として利用料を法人に支払っています(人によっては利用料が免除されるケースもあります)。この認識が低いと「してあげている視点」になってしまいます。
私たちの仕事は、介護サービスを利用してくださる方がいるからこそ成り立ちます。ですから「してあげている」→「させていただいている」(言葉の表現は個々によって違いますが)という視点が重要です。
このような当たり前のことですが、その当然の意識が低いため、介護業界にとって改善が必要だと感じます。
しかし、そういった「金銭」的なことを感じさせないという雰囲気が、サービスを利用する利用者の安心につながっていることも少なからずあるでしょう。仕事としての意識と職業への想いの意識のバランスが大切です。
介護職として、自分の行うサービス単価を把握することは大切です。法人としても、スタッフがサービス単価を把握する「意義」「意識」がもてるような取り組みを行うことが大切です。
たとえば、年に数回、会議を飲食店で行ってみます。その際、店員に「この料理はいくら?」と尋ねてみます。即答できる店員、確認しないとわからない店員がいるでしょう。
その際「どう感じたか?」など職員間でディスカッションしてみると、視点の幅が広がります。また、介護サービスの利用料金の集金をスタッフに計算させ、実際に利用者から受領してみることも効果的でしょう。
こうした内容は、読み手の状況によって意図が伝わりにくい場合がありますが、これからの介護の仕事に求められる視点だと思います。
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