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辻川泰史の「介護事業所運営のコツ、教えます」

給与からみたモチベーション向上策

 起業し、賞与を貰うほうから支払うほうに変わり、はや7年が過ぎました。勤めている時、賞与は大きな楽しみでした。だからこそ、自分の経営する会社で勤務してくれている社員には、しっかりと支払いたいと強く感じています。
 当社のような通所介護、訪問介護、居宅介護支援の事業は、職員数や定員数に比例した売上、つまり上限が決められた運営になります。

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 例えば、製造業などでヒット商品を開発すれば、社員数が10名であっても数百万円から数億円の売り上げを上げることができます。しかし、介護事業ではそれは無理です。特に当社のような民間事業所では、税制の優遇や助成金など皆無です。
 ただ、そう言ってばかりでは、ただの愚痴になってしまいます。どこでコストを下げるか? 他に売り上げを上げる方法はないのか? それをやりくりし、社員に還元できる仕組みを構築することが経営者の手腕です。
 私が起業したばかりの頃、同じ業界のある経営者が言っていました。
 「毎月の給与を低く設定し、賞与で多く支払ったほうが、社員もいっぱいもらえた感覚になるよ。例えばこの社員の年収を300万円と想定すると、12か月で割ると25万円。それを、月給を18万円にする。そうすると、月給ベースで216万円になる。84万円を2回に分けて夏に34万円、冬に50万円と支給すれば、高収入のイメージになる」
 しかし、「そういったカラクリや手法を使うこともあるのか」と、何か違和感を感じました。この方法だと、何らかの問題で事業所の売り上げが落ちて賞与が支給できない場合、社員に迷惑がかかります。
 私は、300万円の年収を想定したら月給を23万円にし、年収ベースで276万円にし、夏、冬ともに15万~20万円の賞与を付けたほうがよいと感じました。賞与は少なく感じるかもしれませんが、年収でみると10万円前後は高くなります。
 毎月切り詰めた生活を強いるより、少しでも自分の余暇活動、自己学習費に使える金額を支給し、日常の気持ちのゆとりやスキルをアップしてほしいと感じます。月給ベースを上げていくことを意識したほうが、少しでも高い年収になると感じます。
 私自身、経営者としての意地があります。理想は月給も高く、賞与も高くを目指します。
 よく「単位が安い」という経営者がいますが、単位も規定も全国一律(若干の差はありますが)、同じルール、同じフィールドでの運営です。
 どうしても目先の金額だけにとらわれてしまいがちですが、自分の費用対効果、年収、事業所の売り上げ概念をもつことが大切です。要は将来設計、自己ケアプランです。


コメント


おはようございます

日々の生活という観点から考えれば、
ボーナスより月収がある程度貰えた方が
生活が豊かになると

ぼくも思いました。


投稿者: ダイスケ・オカモト | 2010年08月27日 06:05

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
辻川 泰史
(つじかわ やすし)
1978年東京都生まれ。98年、日本福祉教育専門学校卒業。老人ホーム、在宅介護会社勤務を経 て2002年、(有)はっぴーライフを設立(05年に株式会社化)。08年、(株)エイチエルを設立。現在、コンサルティ ング、講演、セミナーなどでも活躍中。
著書に『福祉の仕事を人生に活かす!』(中央法規、2009年)がある。
はっぴーライフHP
http://www.hl-tokyo.com/
対談ムービー http://www.youtube.com/user/
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