季節に応じた事業所の対応
デイサービスやデイケアを運営していく上では、法人の稼働率をデータ化することが必要です。データ化することで、1年間の稼働率の変動が明確になります。
2年ほどのデータ推移をみてみると、冬季に稼働率が下がることが多くあります。冬季ほどではありませんが、この夏の時期(特に8月)にも稼働率が下がります。
そこで営業を強化し、新規利用者の確保を目指す時期といえます。ただ、単なるあいさつまわりでは、あまり意味がありません。営業の質を伴う必要があります。あわせて、サービスの見直しや新サービスの構築、書式の見直しを行うことも必要です。
また、たとえ新規の利用者が来てくださっても、その前後の対応がしっかりしていないと、中止になってしまう可能性もあります。そうなると、今後営業を行っても意味がないでしょう。
そのためにも、利用者への対応方法をスタッフ間で共有し、同時に家族の対応にも力を入れることが大切です。特に初回利用から1か月間の時期は、しっかりとした対応と報告が必要です。新規の利用者の目的に沿い、なじんでもらう対応をしましょう。
さらに、利用者の中止や休止が多くなってから対応しても遅いのが現状です。その際、利用者がキャンセルを申し出る際、担当ケアマネジャーや家族が本心を伝えないこともあります。何が問題か? どこに不備があったのか? 改善すべき点は何か? をしっかりと見つめ直し、改善していくことで次につながります。
年間の中でいえば、ニ八(にっぱち)を抑えた年間計画の作成が必要です。二八とは、多くの業種で景気の悪い2月と8月を指します。
介護業界には影響ないように感じますが、季節の変わり目という意味で影響はあります。介護保険を利用されているのは高齢者であり、何かしらの疾病を抱えている場合がほとんどです。季節の変わる時期は、体調不良になりやすい時期でもあるので、当然稼働率にも影響が出ます。夏季や冬季になって、稼働率が下がり始めてから慌てる運営ではなく、年間をとして計画的にシミュレーションしていきましょう。
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