対応練習とは?
弊社では週1回、対応練習というものを行っています。
通常、自分がどのような声で、どのような表情で話をしているのか、またどのような視点で、どのような聴き方で話を聞いているかを見る機会は少ないでしょう。
誰しも、自分では気づかない話し口調やしぐさがあります。それが一つの個性であり、その人らしさでもあるのです。しかしそれが、時に人に誤解を与えてしまったり、不快にさせていることがあるのではないでしょうか。当の本人は気づかず、指摘されたり、相手の様子の変化で初めて気づくこともあるでしょう。気がつけばよいですが、気づかないままであれば、相手との関係が崩れてしまいかねません。
私たち介護職にとって、介護技術と同様に、利用者とのコミュニケーション、職員同士のコミュニケーションが大切です。時にはコミュニケーションの不足で、相互に誤解を生じることもあるでしょう。
利用者から高い評価を得ている(人気のある)職員を見ていると、介護技術や知識よりも、コミュニケーションをしっかりととっているようです。
弊社の対応練習は、その時のテーマによって内容が異なります。通常の電話、見学者の対応、ケアマネジャーとの連絡、契約時の訪問、サービス範囲外の要望に対して相手を尊重して説明する対応などさまざまです。
まず、週末に対応練習の担当者(現場職員)が、参加者にどのようなテーマで対応練習を行いたいかをヒヤリングし、課題を3、4つ集めます。職員にとっても、他の職員はどのように対応しているのかを知り、うまくできない時は同僚の対応から学べるので、とても有効な時間です。その副産物として、職員間のコミュニケーションを多くとることができます。対応練習には答えはありません。本人が感じとるものです。それが成長につながります。
対応練習の様子
対応練習ではまた、デジタルビデオカメラを使用することもあります。人に指摘されると、「自分はできているのに」「自分はしっかり行っているのに」など意地を張ってしまうので、ビデオで振り返り、自分自身が気づきを得ることが大切です。自己分析することで、人に指摘されるよりも改善点に気づくことができます。
ビデオで映像を残しておくことで、1か月前、3か月前の映像と見比べて、自己の成長に気づくこともできます。先輩職員が新人だった頃の映像を見せると、初めからできていたのではなく、練習して現在があることを伝えることもできます。同時に、先輩職員も自己の努力を再認識できます。
高いコストがかかるのであれば、始めるのに時間がかかります。しかしデジタルビデオカメラは、3万円前後で購入できます。職員研修に投じる費用としては、決して高い投資コストではないでしょう。職員の成長記録を残し、時に振り返ることが大切です。
弊社の対応練習は、テレビでも紹介されました
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