社内での読書
読書を通して職員同士の意見交換、気持ちの確認を行う取り組みを始めて、およそ1年5か月が過ぎました。
読書の様子
最初は社員に読書を勧めてもなかなか理解を得られず、「活字は苦手」「時間がとれない」といった理由で行動に移しませんでした。しかし介護という仕事を考えると、多くのことを知っておくことで利用者のためにもなり、それが自分のためにもなります。利用者は、教師、公務員、コック、技術者、理容師、専業主婦などさまざまな仕事をしてこられ、全国各地からの出身です。
ですから、介護の技術や知識だけの勉強では足りないと私自身は感じてきました。以前、「カリスマ」といわれる美容師らが注目されたことがありました。私も青山にある美容院に数か月前から予約し「カリスマ美容師」にカットをしてもらったことがあります。
私は美容師の技術に関してあまり詳しくなく、どこが違うのかよく理解できませんでした。しかし、大きく違う点があるのです。それは「会話」、コミュニケーション力です。
「どういった仕事をされているんですか?」と尋ねられて「介護の仕事です」と答えると、介護事業を手がけている会社名を数社挙げたり、業界で著名な人の著書を知っていたり、資格に関しても知っているのです。趣味を聞かれて「テニスです」と答えると、テニスについても良く知っていて、会話が弾みました。「たまたまかな」と思って観察していると、他のお客さまとも同じように会話が弾んでいるのです。
その結果、緊張がとれて、自分の望む髪型をうまく伝えることができます。お客さまに満足していただくことができて始めて、カリスマ美容師と呼ばれるほどの人気が出ているのです。
帰りがけに、「どうして、いろいろなことに詳しいのですか?」と聞くと、読書が趣味だとのことでした。読書を通して自分の知識の幅を広げているのです。
美容師の技術は素人には分かりません。それよりも、自分が望むことをいかに美容師が汲んでくれるかがポイントだと思います。これは介護業界にも当てはまるのではないでしょうか。自分の業界だけでなく、広く関心をもつことが大切です。
そこで、私自身の経験も踏まえて、参加希望者にはある月刊誌を定期購読してもらいました。月刊誌のテーマを社員から3つ出します。毎月1回、その記事を参加者全員で読みます。その後、テーマごとに自分の感じたことや自分の生活で活かせることを発表します。同じテーマでも、受け取り方は人それぞれです。違った視点で見ることで、自分の幅の広がりにつながります。本を読む習慣がつくことで、文章力も上達します。また、利用者との会話にも活かせます。介護業界には特に有効だと感じました。
奥深さをもった人財になることが大切です。それが自分のため、人のためにつながるのです。
月1回、読んだ内容をもとにフリーディスカッション
コメント
いつもペタありがとうございます。
読書を通しての意見交換は、素晴らしいアイディアですね!私も参加したいです(^^)
数日前のコーチングとティーチングのお話もとても参考になりました。
ありがとうございました。
読者登録、アメブロにペタ。有難うございます。読書。いいですね。
色々な有名人と対談して、名前を売っていて勢いがありますね!
辻川さんご自身の講演も見てみたいです!
おはようございます。アメブロからこちらにきました。
社内での読書会素晴らしいですね。
自分の施設でも参考にしたいです。
質問ですが、
読書会ではどのような書籍が読まれていますか?
辻川様のオススメは何でしょうか?
参考までに教えていただければと思います。
「福祉のめざすところ」
http://ameblo.jp/shellacmode/
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