連載裏話:OJTという学び方
今回は、月刊ケアマネジャー10月号の連載、「高室流“自分育て”の学び術」のことを書きますね。
連載タイトルは、「実践的学び~OJTのススメ~」です。
OJTといってもよくわかりませんよね。これは「On-the-Job Training」の略です。ビジネスシーンでは一般的な育成手法なんです。
皆さんが研修会・勉強会で学んだ講師の知識・技術を、「いい研修会だったね」と終わらせるのはもったいないですよね。
同様に、実際に現場のなかで、先輩やベテランの実践を直接見せてもらい、それを模倣し、観察してもらい、そしてアドバイスをもらって改善していくということができれば、スキルアップにつながると思いませんか?
ではここで、このブログを読んでいる皆さんに質問です。
「他のケアマネジャーが開いているサービス担当者会議を見学された経験は、何回ありますか?」
「他のケアマネジャーの訪問に同行したことは、何回ありますか?」
そして、
「自分が開くサービス担当者会議や定期訪問を、先輩やベテランに見てもらい、アドバイスや助言をもらったことはありますか?」
おそらくは、「新人の頃はお願いしたことはあります」という方は多くても、数年経過した今ではいかがでしょう、ほとんど、そのような機会はないのではないでしょうか?
「同行してもらうことは最初だけでした。サービス担当者会議は一度も見せてもらったこともありません。もちろん、見てもらったことも…」
このように返答される人がほとんどです。
つまり、他のケアマネジャーに「観察・検証・助言」されることがないとすると、そのやり方は、かなりの「自己流」になっている可能性があります。
こうなってしまう原因としては、「OJT教育」という人材育成&管理手法が知られていないこと、そして、利用者担当制になっているために、居宅介護支援事業所としての責任が曖昧になりがちな点が挙げられます。
ちなみに、スーパービジョンとは、「示唆的質問」により本人の「気づき」を促す手法であり、実践を見せて模倣させることはありません。
また、コーチングは、「示唆的質問」により本人が決めた将来のゴール(目標)達成を計画化し、「行動(アクション)」を促す手法です。ここでも実践を見せることはしません。
つまり、「お手本」を示さないこの2つの手法では、業務の質の向上を望むには限界があるということです。
この原稿を書き進めて、ふと思ったのは、「では、OJTを見せてもらえるベテランや先輩にどこで出会えるのか」ということです。
特定事業所加算IIができたおかげで、複数人(3~5人)の事業所はかなりの数になりましたが、必ずしも、自分にとって模範的で手本となる実践(ロールモデル)をする人がいるとは限りません。
では、どうすればよいか…
そこはぜひとも、この連載をお読みください。
きっと、皆さんの業務改善、事業所改善のヒントになることがあると思います!(^^)!
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【研修会場・写メ日記】
長崎市老施協のケアマネジャー研修「ケアマネジャーのスキルアップ~キャリアデザイン~」
東京都職員研修会「介護にかかるお金の話~仕事と介護を両立する方法~」
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