おしゃべり上手と会議上手
サービス担当者会議、地域ケア会議、〇〇会議……。
「あぁぁぁ! 会議、会議ばかりで、本当に嫌になります」との怨嗟(?)の声。どうしてそんなに、皆さん会議が嫌なのでしょうか。
「時間は取られるし、話し合いは進まないし、遅刻早退の人はいるし、資料は多いし……会議って本当に無駄ですよね?」
この言葉に同感される人は、結構多いのではないかと思います。
それなら、いっそ、会議自体をなくしてしまったらいかがでしょうか。
もし、会議をなくしたとしたら、独断で誰か(上司やリーダーなど)が、一方的に物事を決めていくことになります。
そして、決まったことについては、きちんと守らなければなりません。
すると、どんなことが起こるでしょうか。
「そんなこと、聞いていません!」
「それって、皆の意見を聞いたんですか?」
「一体、誰が責任を取るんですか?」
などの声が一斉に沸き起こることでしょう。でも、そうなったとしても元の木阿弥です。
「だって、皆さん、会議は嫌だと言ったじゃないですか。話し合いの場なんて必要ないと言いましたよね。だから責任はこちらでとるので、これからは、こちらの指示したことにちゃんと従ってくださいね」
このような状況を、果たして皆さんは望むのでしょうか。
さて、ここからが今回の本題です。
研修会場などで、会議が好きか嫌いかを挙手してもらうと、私の印象では、「嫌い」と表明する率は女性の皆さんの方が高いんですね。これっておもしろいなと思います。
女性の皆さんは、総じて「おしゃべり」が大好きです。紅茶とケーキがあれば、3時間はゆうにおしゃべりを続けています(おっと失礼!)。
それなのに、会議となると……
そこで、「会議」と「おしゃべり」の違いについて、次の視点から考えてみました。
このようにちょっと比較するだけでも、会議とおしゃべりは、まったくコンセプトが異なることがおわかりでしょう。
では次に、「会議上手かどうか」について、見ていきましょう。
実は、進行役は、おしゃべり上手な人が向いているとは限りません。そのような人の場合、つい自分の意見を言いたくなり、その場を仕切ってしまうことがよくあるからです。
進行は、むしろ話し合いの関係づくりができる人が上手(ファシリテーション上手)といえます。
さらに、会議に参加する側の参加者についても見ていくと、たしかに、おしゃべり上手な人は、たしかに話の筋立てもわかりやすく、何を言いたいのかが周囲にも明解だったりしますね。
でも、話すことが好きな人は、「話すことに夢中」になり、時に、何を言いたいのかがはっきりしていないことがあります。つまり、「話すことで満足」しちゃう人なんですね。
途中で「何が言いたいのか、わかんなくなっちゃいました(泣)」と泣き言を言いつつ、笑いでごまかすといった高等戦術をとる人もなかにはいます…。
実は、会議は“技術”です。
つまり、会議のノウハウを知り、トレーニングをしていれば、皆さんも会議上手になることができるというわけです。
スキルアップの一助として、拙著ですが、『ケア会議の技術』という本を紹介しますので、ご参考になさってください。
おしゃべり上手な人、おしゃべり好きな人が、会議の技術のノウハウを身につければ、まさに「鬼に金棒」となります。
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【研修会場・写メ日記】
今週は、研修会もお盆休みです。<(_ _)>
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