連載裏話:「研修会・勉強会での学び方」
今回は、私が月刊ケアマネジャーで連載している『高室流“自分育て”の学び術』の裏話です。9月号のテーマは、「研修会・勉強会での学び方」でした。
「おしゃべり上手さん」と「おしゃべり屋さん」
前回は「おしゃべり上手」と「会議上手」の違いを考察(?)しました。結論としては、目的が違うので、同じ土俵では比較できないということでした。
ただ、おしゃべり上手は、会議上手にあらず。発言は主観的で散発的、具体性に欠けることも多い……ということをお伝えしたかった次第です。
さて今回は、前回の流れを受けながら、「おしゃべり上手さん」と「おしゃべり屋さん」との違いについて考察してみましょう。
おしゃべり上手と会議上手
サービス担当者会議、地域ケア会議、〇〇会議……。
「あぁぁぁ! 会議、会議ばかりで、本当に嫌になります」との怨嗟(?)の声。どうしてそんなに、皆さん会議が嫌なのでしょうか。
「時間は取られるし、話し合いは進まないし、遅刻早退の人はいるし、資料は多いし……会議って本当に無駄ですよね?」
この言葉に同感される人は、結構多いのではないかと思います。
それなら、いっそ、会議自体をなくしてしまったらいかがでしょうか。
もし、会議をなくしたとしたら、独断で誰か(上司やリーダーなど)が、一方的に物事を決めていくことになります。
そして、決まったことについては、きちんと守らなければなりません。
すると、どんなことが起こるでしょうか。
「そんなこと、聞いていません!」
「それって、皆の意見を聞いたんですか?」
「一体、誰が責任を取るんですか?」
などの声が一斉に沸き起こることでしょう。でも、そうなったとしても元の木阿弥です。
「だって、皆さん、会議は嫌だと言ったじゃないですか。話し合いの場なんて必要ないと言いましたよね。だから責任はこちらでとるので、これからは、こちらの指示したことにちゃんと従ってくださいね」
このような状況を、果たして皆さんは望むのでしょうか。
地域ケア会議ってなに?
「地域ケア会議についての研修会を計画していますが、どのようにやってよいのか、どこから手をつけてよいのかがわからず、困っています」
今、ケアタウン総合研究所HPの研修相談コーナーには、このような問い合わせのメールがよく届きます。その多くは、行政の担当部署からですが、地域包括支援センターの方からも問い合わせが入ります。
実際、今週も、熊本県と横浜市で、大勢の行政関係者および地域包括支援センターの方の前でお話しする機会がありました。