連載裏話:研修会・勉強会の探し方
「いい研修会があれば、行きたいんですけどねぇ……」
こんなフレーズを、多くの方から耳にします。
なるほど、「いい研修会」ですか……。こればっかりは、一朝一夕には難しいですね。研修会の目利き力を養うには、成功例だけでなく、失敗すること(失礼)も必要なのですから。
ということで、月刊ケアマネジャー8月号の連載は、「研修会・勉強会の探し方」がテーマです。
研修会・勉強会を探すのは大変です。
何しろ、都道府県や市町村などの行政主催の研修会や、ケアマネジャー連絡会主催の定例研修会、認定ケアマネジャーや認知症専門士などのスキルアップ研修会、さらには出版社やWebサイト主催のものまであって、玉石混交です。
そして、開催場所も、かなり限定されていますね。全国縦断的な研修では、「札幌、盛岡、東京、名古屋、大阪、広島、福岡」が一般的です。また、都道府県内の研修では、その多くは県庁所在地で行われます。
遠い地域に住んでいると、アクセスにはどうしても時間がかかりますね。そしてそれは、交通費や宿泊費にも跳ねかえります。
だから、「時間+コスト+手間」というものを考えると、研修選びに失敗したくないのは心情だと思います。ところが数が多すぎて、どうやって探したらよいのかわからない。手当たり次第もいいけれど、それではあまりに、ムダな努力になる危険性があります。
そこで今回の連載では、次のような方法を紹介しました。
・業界メディア(業界雑誌、新聞、Webサイト)
・行政の研修案内
・ケアマネジャー団体のチラシやサイト
だいたい、このようなところを押さえるのが基本となります。でも、これってケアマネジメント領域のみのこと。ケアマネジメントに深みをつけるなら、これでよいのかもしれませんが、広がりという点ではいささか難があります。そう思いませんか?
ケアマネジャーの皆さんは、多くの専門職と連携しなければいけません。他の専門領域を少し学んでおくことで、「連携の質」は格段に上がります。
そこで、他の専門領域の研修会に参加するという選択肢が出てきます。「お呼びでない」ような、異次元な空気の研修会でも、その空気に触れることで、脳は相当に刺激を受けるでしょう。
ですので、私は、他の領域の研修会に参加されることを勧めています(もちろん、先方に参加したい主旨と熱意を伝えてOKをもらうことは、やってくださいね)。
そして何より、最強の方法の1つが「口コミ」ですね。これは強い。何せ感想がリアルですから……。
でも、ここで注意していただきたいのは、その感想はその人の主観である、という点です。あくまで、その人がそう感じただけで、他の受講者も一緒というわけではありません。できれば、数人の参加者からリサーチをするとよいでしょう。
ちなみに、私の研修会でも、「すごくいいよ。なんか、元気が出てくるんだよね。一度聴いたらいいよ」という口コミがあるとうかがいました。
たしかに、「元気が湧いてくる講師」と自称(^_^;)している関係で、それは間違いではないのですが、それだけだとちょっと……
「すごくいいよ。CADLという新しいアセスメント視点の話だったので、とっても役に立ったわ」
「すごくおもしろかった。質問力を使いこなせると相談面接の現場もかなり楽になるし、利用者(家族)さんとも話がしやすくなるよ」
こんな“中味もグッド”的な口コミをしていただけるように、日々、精進をしたいなと思う今日この頃です……<(_ _)>
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【研修会場・写メ日記】
長野県介護支援専門員協会北信支部(長野県中野市)の研修会です。テーマは「相談面接に活用する質問力」です。
杉並区居宅介護支援事業者協議会主催の研修会です。昨年のテーマは「分析力と質問力」でした。今年は「ケアマネジャーのキャリアデザイン~専門職の自分育て~」をテーマとしました。
長野県飯田市、飯田ケアネット主催のケアマネジャー研修会です。「利用者のその人らしさに着目した相談面接技術」がテーマです。
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