連載裏話:研修会・勉強会の探し方
「いい研修会があれば、行きたいんですけどねぇ……」
こんなフレーズを、多くの方から耳にします。
なるほど、「いい研修会」ですか……。こればっかりは、一朝一夕には難しいですね。研修会の目利き力を養うには、成功例だけでなく、失敗すること(失礼)も必要なのですから。
ということで、月刊ケアマネジャー8月号の連載は、「研修会・勉強会の探し方」がテーマです。
選挙は地域人脈の活性化
参議院選挙が終わりました。「ねじれ国会」という言い方がずいぶんとされましたが、まるで「ねじれている」ことが悪いことのような印象がありました。
そもそも衆議院と参議院は、「議員選出」のコンセプトが異なります。参議院と比較して衆議院は細かい(小選挙区制である)わけですから、その時期の民意がより反映しやすい。
さらに首相による「解散権」という伝家の宝刀で、自由に任期をコントロールすることが可能ですから、直近の政治課題を反映させることができる仕組みになっています。
片や、参議院の任期は6年で、半数を3年ごとに改選するということになっています。任期中の解散はありません。議員にとっては大きいですよね。どこかほのぼのとしていますね。
こうしてみると、短期の衆議院と長期の参議院という「2院制」は、単純に物事が決まらないための仕組みともいえます。つまり「ねじれていること」が正常な状態なわけです。2院制は、衆議院の猪突猛進を許さない抑止力を狙った「民主主義の知恵」ともいえます。
これらのことは、フランス現代思想が専門の内田樹氏(神戸女学院大学名誉教授)が、7月23日付の朝日新聞の朝刊で見事に指摘していました。
会話の登場人物との関係
コミュニケーションの取り方に困っているケアマネジャーの方が案外と多い…。
これは、どのように話してよいかわからないという“アウトプット”の領域(その意味では「書くこと」もこれに入りますね)と、どのように引き出したらよいかという“インプット”の領域(インプットの一つに「傾聴」があり、語り始めてもらうためには「適切な質問力」が必要となります)があります。
「利用者(家族)の意向」で困るのは、なぜ?
「利用者(家族)の方の意向を把握する際に、困ることはありますか?」
研修後のアンケートでそんな質問をすると、たいてい次のような悩みが書いてあります。
「今のままの生活がずっと続けばよい。夫より1日でも長く生きて、夫を見送ってからあの世に行きたい。それが一番の願いです」と言われた時、どう返してよいか悩んでしまいます。
「このままでいい。何のサービスも必要ない。必要なときはこちらから言うから連絡は必要ないと拒絶されました」
「特にない、今のままでいい、という方がほとんどです。どんな暮らしをしたいですか?と尋ねても、このままいられれば、という方が多いです」 (S.Sさん 介護福祉士)
この他には、「利用者ご本人と家族の意向が真っ向から違う場合に困る」「家族が利用者ご本人の話をさえぎってしまい、家族の意向にどうしても流れがちになる」「協力体制のない家族とのやりとりに苦労する」等々…
どなたの文章を読んでも、皆さんの苦労の大変さが伝わってきます。
連載裏話:「雑誌・新聞の読み方」の読み方
今週は、発売から数日経った月刊ケアマネジャー7月号の連載裏話です。6月号のテーマは「本の読み方」でしたが、今号は「雑誌・新聞の読み方」でした。