『地域ケア会議運営マニュアル』がリリース
一部の方はもう手にされているかと思います。『地域ケア会議運営マニュアル』が、長寿社会開発センターのWEBサイトに公開されました。
全国の地域包括支援センターや保険者の間で、「地域ケア会議」について、不安・混乱気味も含めてとても盛り上がっています。それは「制度に組み込む」ことを厚生労働省が決めたからです。
となると、やらないわけにはいかない。努力目標で「とりあえずがんばっています」でもいけない。とにかく「結果の出せる」地域ケア会議をどのように開いていくか…。
そのために、厚生労働省としては特別委員会を発足させ、『地域ケア会議運営マニュアル』を制作したというわけです。
先日の日曜日、ケアタウン総合研究所主催の東京セミナーで「地域ケア会議の開き方・進め方・まとめ方」の1日研修を行いました。関東近県だけでなく、遠くは北海道・札幌市から、長野県、長崎市・島原市まで、遠方からの参加でした。
その理由を聞きました。
「うちは委託ですが、保険者の市のほうに聞いてもわからないと言うので、埒(らち)があかないので来ました」(I市 M.Yさん)
「保険者として始めなければと思っていますが、居宅の方にどうやって事例を出してもらえばよいか、困っています」(H市 M.Mさん)
「私は施設勤務ですが、地域ケア会議に呼ばれても何をやっているか、なぜ呼ばれたかもわからないことが多くて。本来の地域ケア会議について学びに来ました」(S市 Y.Nさん)
それぞれに待ったなしの状況なのがよくわかります。
研修は3部構成としました。
第1部は、地域包括ケアシステムと地域ケア会議の関係です。地域包括ケアシステムの構築と地域ケア会議がどのように結びつくのかを解説しました。とりわけ「仕組み」の作り方がわからないというので、規模別の作り方(市町村レベル、圏域別、個別レベル)や事例検討会やサービス担当者会議との違いなどをていねいに説明しました。
そして、構築するまでの3段階のステージについて、運営マニュアルを図解化して説明をしました。
第2部は、地域ケア会議の実践的進め方です。
実際の開始前の準備から当日の進め方、発言の引き出し方など、相当実践的な内容を進めました。運営マニュアルもよくできていますが、さらに突っ込んだ具体的な手法を紹介しました。
座り方もポイントです。どのような座り方がよいか、具体的に講義しました。
第3部は、資料の「見える化」です。
ジェノグラム、エコマップ、支え合いマップ、間取り図、十文字表(クロス表)などなど。さらにこれらの資料とICFにもとづく課題整理までを入れ込んだ支援検討シート(ケアタウン総合研究所作成)の活用の仕方まで行いました。
みなさんにはとても好評で、引き続き7月21日(日)に同じ会場で第2回目を開く予定です。
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