「生活習慣」と「生活感覚」
利用者の情報を把握するアセスメント項目の中に、「生活習慣」というものがあります。
以前から、この「生活習慣」なるものはどのようなことなのか、また、「生活感覚」とは何なのかについて引っかかっていたので、今回ちょっと考えてみることにしました。
「生活習慣って、一般的には一日をどのように過ごすかということかな? でもそれは、一日の過ごし方であって、生活習慣というほどのものではないよなぁ…」
では、生活習慣という言葉を、ひとまず、本人の「暮らし方のこだわり」と捉えたらどうでしょう。かなり、具体的になってくるのではないでしょうか。
例えば、
「サイドボードの上に、鮭をくわえた熊の置き物が乗っている」
「鏡が、いつも曇りなくきれいに磨かれている」
「花瓶には、いつも季節の花が活けられている」
「ご飯茶碗は有田焼で、箸は飛騨高山で買った夫婦お揃いの朱塗りのもの、汁椀は漆塗りの…」
なんて挙げだしたら、キリがありません。
実はこのように、日常生活の中の何気ないモノや習慣化された行動に、誰もが自分なりの「こだわり」を持っているのではないでしょうか。
これを大切にしてもらえること(…これもちょっと抽象的な言い方ですねぇ(^_^;))、そうそうむしろ「尊重してもらえること」が、個人を大切にするということになるのではないかと思います。
さて、次に「生活感覚」です。
これも意外に難しいですね。生活習慣に通ずるものですが、それが養われた時期というと、「幼少時代の過ごし方」が大きく影響しているのではと考えます。
つまり、子どもの頃に貧乏な(専門用語では生活困窮でしょうか?)家に生まれ育った人と、裕福な(これは富裕層ですかね?)家に生まれ育った人では、生活感覚が異なるということです。
例を挙げれば、「質素」が身についているか、「浪費」が身についているかなど。
ところが、裕福な家に育っても、両親がとても倹約家なら質素な生活が心地よい場合もあるし、貧乏な家に育ったらからこそ、社会人になってから浪費癖が身についたという人もいるでしょう。
また別の例を挙げれば、物と価格によっても、このことが鮮明になります。
女性(主婦)の生活感覚なら、牛肉100グラムに対して、いくらまでなら支払えるのか(500円? 1000円?)。
では、外食となると、1食あたりいくらまでなら、気持ちよく支払えるのか(700円? 1500円?)。
これらにはすべて、本人なりの「言い分」が存在します。
ちなみに私の場合、外食ならば800円ですかねぇ…(1000円を超えるにはちょっと勇気が(^_^;)。200円の差は意外と大きいものです)。また1人だけなら、牛丼など、500円前後の食べ物で十分な自分がいたりします。
このように、人の価値観や生活感覚には、様々な「人生のバックボーン」が影響しているといえます。
あなたも自分の「生活感覚」を、ちょっと測ってみてはいかがでしょうか? 友達や同僚と話してみるだけでも、意外と盛り上がりますよ!(^^)!
【ムロさんの写メ日記】
徳島県福祉人材センターの研修会。「ケアチームをまとめるコミュニケーション~話す力&書く力~」
埼玉県東松山市介護保険サービス事業者協議会の研修会。「地域包括ケアシステムの仕組みと効果的な多職種連携の在り方」
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