連載ウラ話:「会議と関係づくり」
月刊『ケアマネジャー』での連載、「高室流“恥”をかかない会議術」の10月号のテーマは、「関係づくりの技術」でした。
「会議」と「関係づくり」、ちょっと意外な印象を受けるかもしれませんが、でも会議は、大切な関係づくりのきっかけになるんですね。それは対外的な人たちを対象とする会議だと、なおさらそうなります。
私は、珍獣並みにめずらしい、「会議が好き派」の代表格(?)と自認しています。
会議は正直、見ているだけで楽しいですね。
厚労省の学識経験者の委員会傍聴なんて、ある意味最高です。
発言する機会はありませんが(これはこれでストレスです)、発言する緊張もなければ、返答しなければいけない義務感もない。
でも、発言される方々の微妙な力関係や思惑が、透けて見えるんですよね、実は。
(これって、裁判ウオッチャーの心境に似ているのでしょうか)。
余談でした(^_^;)。
では、私が会議が楽しいと思える理由を申し上げましょう。
まずは、普段、なかなか一同に顔を合わせられない人たちが、「会議のために集まってくる」という行動をとるからです。これはすごいことですね。
また、おもしろいことに、会議というものを通じて、組織の人間関係や、背負っている部署や団体の実情・本音が、実に丸わかりになったりします。
会議は、人間関係や団体の「微妙なバランス」をあらわにするのです。
「いつもは真っ先に手を挙げて話す人なのに、今日はおとなしい。そうか…(笑)、○○さんがいるからだ」
「いつもは静かな〇〇さんなのに、今日はとても自信を持って発言している。それは後ろ盾の〇〇さんがいるからだね」
「いつもは理論的におだやかに話す○○さんなのに、今日はどうしてあんなに感情的になったのだろう? 言葉使いも荒いし、決めつけた発言も多い。それに何よりケンカ腰だね」
会議を楽しむ(?)コツは、「観察」です。
会議のとき、ちょっと第三者的な目で周囲を見渡せるようになると、ある人が説得力のありそうな言い回しをしていても、実は主観的だったり、話をすり換えていたりしていることがわかります。
「なるほど」と唸らせるフレーズも、借り物だったり……。
一方で、か細い声の控え目発言くんが、鋭く本質を指摘している場合もあります。
(だから、私が進行役となると、会議の途中から発言の少ない人を表舞台(?)に立たせます。するとおもしろいほどに、参加者間に対等性が生まれるのです。もちろん、会議は盛り上がります!)
会議は、結構、人間関係のバランスが反映します。
まずは年齢。日本は儒教の習いが浸透しているので、自分より年長の人がいると、まずはお伺いを立てたり、発言に遠慮や配慮が生まれがちです。
「年長の方をさしおいて、私が意見を言うなんて滅相もない」
どうですか? みなさんも似たような経験がありませんか?
そして「浅い、知らない」ことが原因で、発言を控えることも多くあります。「浅い」の背景は、業界歴が浅い、資格歴が浅い、そして、所属歴(勤務歴)や経験値が浅いことがあります。
もちろん、だから発言を控えるのはわかるのですが、だからこそ周囲(特に進行役)が、そのような控え目ゾーンに入っている「浅い・知らない」さんを話し合いの場に参加させるかどうかが、会議の成否を決めたりすることもあります。
全員が参加することも大切ですが、「参画する」会議ほど、中身は充実します。
おそらく、このような会議が、「質が高い会議」「満足度の高い会議」と呼ばれるのでしょう。
【ムロさんの写メ日記】
先週、月刊ケアマネジャーの編集部にお邪魔しました。
10月号をトランプのように広げて…
東京駅が新装オープンして、盛り上がっています。
とりわけ目立つのは、全国の駅弁が集まるスポット。壁の駅弁のコラージュはすごいですね。
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コメント
研修好きグループワーク好きの私も周囲から、珍獣扱いされています。今日は社福通信教育のスクーリングにきているので、グループワークだらけです(*^^*)
会議も好きですが、出来れば担当者会議が好きになりたいです。意見を求めても、特にありませんと言う事業所には、ほとほと困ります(-_-;)
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