「第4回ケアマネ資質向上検討会」に潜入!
今回で4回目となる「介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会」(霞が関ビル35階)に、再び潜入してきました。
前回より傍聴の人はちょっと少なめでしょうか……。
第3回では、認定ケアマネジャーの会や日本介護支援専門員協会などから、「ケアマネジャーのあり方」についての報告がありましたが、今回は施設ケアマネジャーに関する報告でした。
冒頭、この5月9日にリリースされた「介護支援専門員の資質向上と今後のあり方に関する基礎調査」(日本総合研究所)の補足説明がありました。
居宅介護支援事業所1537か所中、1人ケアマネが228か所、2人が234か所、3人が277か所。ということは、調査の約5割が3人以下の事業所となります。
さて最初の発表は、日本作業療法士協会からでした。
兵庫県姫路市などでの実績発表は、興味深かったですね。
退院調整で地域連携室が窓口になる例と病棟看護師長が窓口になる例で、介護申請や院内カンファレンス、ケアマネ契約のタイミングが異なることが証明されました。
退院カンファのタイミングも、地域連携室が窓口になる方が早くで順調に進むようです。
ケアプラン作成業務のフロー図もよかったですね。
「在宅生活情報提供書」も紹介されました。
この後、日本社会福祉士会、日本慢性期医療協会から、それぞれの現場で、ケアマネジメントがどのように実践されているかが発表されました。
介護療養型病床では、ケアマネジメントを担っている9割が看護師で、平均4.5か月ごとに、カンファレンスでケアプランの見直しを行っているとのことでした。
その後、全国老人保健施設協会から、新しいアセスメントシステム「R4」によるケアマネジメントの実績報告があり、そこから、生活支援員との違いや施設ケアマネジャーの必要性を説く話がなされました。
次いで全国老人福祉施設協議会から、特養におけるケアマネジメントの実践について、詳細なデータに基づいた発表がありました。
その中では、特養におけるケアマネジャーの「専従化」の必要性が、科学的介護、ケアの標準化、権利擁護者などの視点から提案されました。
日本介護支援専門員協会の木村さんからは、ケアマネジャーの研修の実態が発表され、今後は、居宅の主任介護支援専門員だけでなく、施設・居住系ケアマネジメントにおける「主任施設介護支援専門員」の提案がありました。
ナルホド、ナルホド。となると、施設介護支援専門員加算の提案となるわけで……。
それぞれの発表が、合わせて70分ほどで終了し、その後は議論になりました。
その中で、ちょっと興味を引いた検討員の発言(あくまで私のメモ程度ですが)を紹介しますね。
●筒井孝子さん
「発言の多くが、ストラクチャーの話だと思いますが、大切なのはアウトカムです。ケアマネジャーにおけるアウトカムとは何かを話し合う必要がある。ケアプランがアウトカムか……そうではない。では何をアウトカムとするかの議論が必要ですね」
●堀田聰子さん
「施設でのケアマネジメントの話が多くて、私、ちょっとわからなくなりました。ここで行うべき本来の議論は、“ケアマネジメント”の資質向上のあり方なのか、それとも、“ケアマネジャー”の資質向上のあり方なのか……どうなんでしょう?」
●東内京一さん
「第5期介護事業計画に関連するような実践事例はありますか?」
実は東内さんの発言は、唐突な質問でしたが、きわめて大事だと思った次第。
というのは、ケアマネジメントやケアマネジャーの質の向上の発言が、介護保険制度との関連で語られているかどうかということです。
つまり、それぞれの施設や専門性のなかで「あるべき姿」は語られても、“介護保険制度の視点”が若干欠けているのではと、東内さんは言いたかったのではないかと思いました。
現在は、和光市長寿あんしん課長である東内さんですが、何せ、つい前年までは、厚労省の老健局に出向されていたのですからね。
今回も参加できた検討会ですが、第5回は鳥取にいるので傍聴できません。(>_<)
次回のけあサポは、日本ケアマネジメント学会(広島大会)の様子を報告しますね!(^^)!
【ムロさんの写メ日記】
今回は無しですね(^_^;)
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