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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

連載楽屋話~モチベーション

 数年前から「モチベーション」なる用語がスポーツシーンでも頻繁に聞かれるようになりました。でも、以前はちがいましたね。
 忘れもしない、10年ほど前の冬季オリンピック。ジャンプ競技の日本選手が「イメージどおりに飛べました」という談話を発表した時でした。彼らはうまく飛べる自分を徹底的にイメージトーレーニング(通称、イメトレ)で「脳」に焼き付け、本番に臨んでいたのです。

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 そしていまはモチベーション。日本語訳では「動機づけ」。「やる気を起こさせる内的な心の動き」と訳されています。
 ところが、自分に対してなかなかうまくいくものではありません。がんばりたいのに、今ひとつやる気になれない。がんばれ!と一方的な自分励ましをするほどに、やる気が削がれていく。根性でやるか!と決意をこめても、無理をしている自分をもう一人の自分が冷静に見つめている…こんな気分を味わったこと、ありませんか?

 さて、他者(たとえば部下、たとえば子どもたち)ならばなおいっそうやりにくい。私も、やたら繰り返し熱心に言われると、「わかっているから、もう言わないで」と言いたくなります。
 「○○ができたら○○を買ってやる」「金一封もあるよ」というモノやお金で釣られると、なにかバカにされているような気分に。「ニンジン」を釣らないとやる気を起こさないと思われていること自体に腹が立ったりしたり。

 8年程前からモチベーションという言葉に関心があり、いろんな文献にあたってみました。やがて、金井壽宏神戸大学大学院教授の「モチベーション」の本に出会いました。そこには、人はなにに・なぜ動機づけられるのかが体系的に書かれていて、ずいぶんと読み込みました。
 とりわけ興味を引いたのが、某大手証券会社のリタイアメントセミナーの内容でした。定年を翌年に迎える社員に「老後の生き方」を伝授するセミナーです。要するに「一年中が日曜日」となるわけですから、在職中に日々をいかに生きていくのかを考え準備する機会を与えるなんて、なんと粋な会社だと思った次第です。

 そこでは5つの大切なことが示されていました。
(1)「意味のあること」ができているか
(2)思ったように「うまく」できているか
(3)「選んだこと」をやっているか
(4)「周囲の環境」によい影響を与えているか
(5)「社会」に認められているか
 これからの老後生活は、この5つを基準に生活設計をしなさい、という中味でした。実は、これはモチベーションアップを考える際にも十分に使えると、私はそのとき思いました。

(1)悩んでいるときは大抵、「仕事の意味」を忘れているなぁ
(2)やる気が削がれている時は「うまく」いっていないことが多い
(3)自分で選ぶより、義務感や命令でしかたなくやっていると、やる気がなくなる
(4)周囲に迷惑ばかりかけて、顔を合わすのもつらい時がある
(5)自分のがんばりを誰も知らないし、認めてくれていない

 このキーワードを切り口に、今回のモチベーションの原稿を書きました。もちろん、動機づけには、セルフ・コーチングという手法もありますし、ネットを検索するとほかにさまざまなやり方があります。
 今回はセルフマネジメントとしてのモチベーションアップ。自分がどういうことにやる気を削がれやすく、何に「動機づけられるか」を知っておくことがプロフェッショナルとしては、大切な仕事の一つと思いますが、みなさんはいかがでしょうか?
 詳しくは『月刊ケアマネジャー』2011年12月号をご覧ください<(_ _)>。

ムロさんの写メ日記
愛知県:社会福祉法人昭徳会「福祉職場のコミュニケーション技術」

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2回目の研修会は、幅広い職員の皆さんが対象です

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この仕事を「選んだ動機」と「続けている理由」を各自で出し合います

山口県:ひとづくり財団主催「伝える力~研修指導者としての技術を磨く~

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各グループで「私らしさ」をプレゼンテーションします

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今日の会場は、いつもは「ヘルパー教室」で使われる場所。妙にリアルな雰囲気でした

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新聞記事の内容を地域住民に説明するワークショップ

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3人に発表してもらい、ビデオ収録した内容を全員で振り返り

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4人の男性に並んでもらい、「みなさんがこの人の話なら聴いてみたいと思う人」という基準で話し合ってもらいました。「人は見た目が9割?」という実証実験ワークです。これは盛り上がりました!(^^)!

大分市複数事業所連携事業:介護セミナー:「私たちのメンタルマネジメント~教える・わかる・できる~」

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大分市での介護セミナーは日帰りでした

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みなさんとても熱心です

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愛媛県松山市で民間デイサービスの草分け的存在の託老所「あんき」代表の中矢暁美さんの講演の様子。看取りの話とDVDは感動的でした

muro2011112811.gif 終了後にツーショット。知り合いが双方の知り合い!で「ご縁」を感じました

街の道ばたから

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新宿御苑近くで、リス猿を散歩させている御仁にバッタリ

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直立で草むらをジッと見つめるマー君(10歳)。獲物を探しているのでしょうか?

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京都の某寺の紅葉

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神宮外苑のいちょう並木

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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著者:高室成幸
定価:¥2,100(税込)
発行:中央法規出版
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