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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

地理感覚が怪しくなった?

 日々、全国を移動していると、自分の中の体内時計ならぬ「体内ナビ」が結構アテにならなくなったりします。
 先日、奥尻島研修の際に、日本列島は台風北上だったので、現地では「本当に来れるのかな?」と、かなりヤキモキされたようです。到着後、ランチをご一緒している時に小柳さんから「先生はこれまで穴を空けたことはないんですか?」と質問されました。ふと思い出して、「そういえば、この10年間、一度もないですね」と答えると「スゴイ!」の回答。多分、奥尻島では台風や雪でフェリーや飛行機が飛ばなくなることがあり、予定が大幅にずれることもあるので、そのようなリアクションだったのではと思います。

 とはいえ、私なりに心がけていることは確かにあります。

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 それは、台風があろうが豪雪だろうが、もしも空路がだめでも陸路を列車で、それでもダメなら車で山越えがあるさと、そのようなルートを無意識のうちに考えていますね、たしかに。これまで台風が接近しているので、あえて前日入りすることもありましたね。要するに、動物的感覚?でスケジューリングをしているようです。
あまり意識していませんが……

 ところが地域が広すぎると、どうしても位置関係がピンとこないことが起こります。その典型が北海道なのです。稚内は北端ですからわかりやすいのですが、先週の砂川市がいま一つ、地理感があやしかったです(すみません、高橋さん(^_^;))。北空知圏域には、石狩川の河川沿いのせいでしょうね、「~川」と呼ぶ自治体がいくつかあります。旭川市、滝川市、砂川市、中川市と確かに多い。今回の研修会の参加者に「秩父別町」(ちっぷべつ)の人がいました。
 こうなるとまずわからない……iPadで地図を確認してやっと位置のおおよそがイメージ湧くことに……。

 同様のことがあったのは、青森県十和田市です。
研修会終了後の宿泊先は小生が予約することにしました。十和田市といえば十和田湖だろうと早合点して予約をとったことを告げると、主催の十和田市の担当者が絶句!「先生がそこにお泊りになりたいならいいですけど、会場から車で1時間30分以上の移動になります」「ええええええ~~~!?」と今後はこちらが絶句。なにしろ十和田湖は秋田県鹿角郡小坂町寄りで、とても遠いというではないですか。同じ地名でも、広さも違いますし……とくに平成の町村合併で、果てしなく地域が広くなってしまいました。岐阜県の高山市も東京都と同じくらいの面積だといいますから、驚きます。

 先週の立川市の市民フォーラムの会場も立川駅から徒歩7分とありましたが、道路が放射状になっていて、同様のビル名が4棟ほどたっていて、似たようなビル群に目がクラクラ。iPadで地図を呼び出し(あらかじめ地図をもらっていたのを忘れていました。不覚です(^_^;))、あわてて会場に到着しました。余裕で着くはずが……ああ、情けない。

 いまでは自動車に当たり前に装備されているナビシステム。確かに迷うことなく連れて行ってくれます。予告する声も20年前のような人造人間のようではなく、本当に肉声に近く、なにより親切です。決して苛立ったり怒ったりしません。「もう、いい加減にしてください、何度も言わせて!」と皮肉もいいません。
 だからとても心地よいんですが、私たちが備えていた地図を読み込む能力が劣ってしまうのではないかと心配になるのは、私だけでしょうか?

 でも、一般的に地図を読むのが苦手な女性陣には、きわめて「やさしく事故予防につながる」として、ナビはとても好評です。確かに、女性を見ていると、地図が読めなくても生きていけますもんね。いざとなれば携帯電話やスマートフォンで位置取りは一発ですしね。

 いま巷で評判の「カレログ」。どこにいるのか、どこに行ったのかすべてわかる代物……認知症高齢者や園児や小学生にはぜひともと思うシステムですが、さて大人には……?
 

ムロさんの写メ日記


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北海道北空知管内の地域包括支援センター職員研修の記念写真。
テーマは「人と地域をつなぐファシリテーションの技術」


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ファシリテーションの演習風景です


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前日に開かれた砂川市民対象「縁から考える地域づくり」講演会。「縁」にまつわる文字を小生が作った造語も含めて紹介しました

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東京都立川市社協&地域包括支援センター&福祉相談センター主催の「第7回地域福祉市民フォーラム」。「人と人がつながるまちづくり」がテーマでした。私の講演タイトルは「人のつながり、地域のつながり~無縁社会と孤族の時代~」


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第2部のシンポジストの皆さんと壇上で……


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シンポジストの新井明子さん(立川市災害ボランティアネット)が紹介された防災頭巾。バスタオル1枚を2時間で頭巾に。中にタオル、おむつ、ホッカイロ、固形食料を入れることでクッションに。驚きです

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すごい発想に、おもわず小生もかぶりました。ちょっとしたコスプレ気分で。いやいや、これは広めたくなりました

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フォーラムを主催した社協・包括・相談センターの職員のみなさんとステージで記念写真です


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コメント


高室先生
先日の研修ではありがとうございました。

日常の業務に戻りましたが、サービス担当者会議の時や利用者や家族の方とお話しする時、
「何かありますか?」「何かわからないことはありますか?」と伺わないように、、、、

自分自身に禁止令を出しています。

具体的に、「歩行器の使用の様子はどうですか。」や
利用者や家族の方とお話しする時は「今の説明でデイサービスについてはご理解いただけましたか?」等と
聴くようにしています。

少しずつですが、良い聴き方や話し方ができるように自己研鑽していきたいと思います。

買わせていただいた本を読んで、復習の繰り返しですね。

頑張ります。

先生にまたお会いできるのを楽しみにしています。

お身体に気を付けてお過ごしください。


投稿者: 砂川のN.N | 2011年10月05日 22:04

砂川のN.Nさんへ

 早速の「質問力」の活用、うれしいかぎりです。

 今の日本の会議で、頻繁に使われる司会者のフレーズが「なにか、ありませんか?」に気がついたのが質問力の本を執筆しているときです。

 言われたほうが何をいっていいかわからないので、とりあえず「声を発する」ことにだけ集中した?的外れな意見や感想が出るだけだったり。だったら「どなたか、最初に口火を切っていただける方はいませんか?」のほうが、まだましです。

 実に多いですね、「なにかありませんか?」質問。
 このブログを読まれている方、今日の会議から注意して耳をダンボにしてみてください。

 自分への禁止令、いいと思います。自己研鑽は、まずは声に出して10回程度繰り返し、唇に覚えさせること。「あれ、なんだっけ?」と考えて話しているレベルは頭で話している段階。ちょっと意識するだけで話せるようになって、はじめて「身についた」ことになります。だまされたつもり?で、やってみてください。

 エッセンスは「質問力」に詰まっていますので、再読・再再読・再々再読をおススメします!(^^)!


投稿者: たかむろ | 2011年10月07日 07:25

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

【高室成幸さんの最新刊】
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著者:高室成幸
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発行:中央法規出版
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