芸事のススメ
長年人とつきあっていると、意外とその人のことを知らなかったんだ、こんな面があるんだと、ハッとさせられる瞬間にたまに出会います。そんな時、たいていは、趣味だったり、本人の好みだったりが多いものです。
私が研修会でよく紹介するのが、フラダンスサークルで60代以上の女性の皆さんとフラをやっているという山口県宇部市のA.Hさん。
「フラダンスって奥が深いです。80歳を越えても楽しめるのがいいですね。ゆっくり左右に揺れて、両手がそれなりの位置まで上がれば大丈夫。膝が曲がらなければ後ろの列にいればわかりませんしね。なにより、あの華やかなムウムウときらびやかなお化粧が堂々とできること。これはフラをやっていて最高の気分になれることです」
今年のケアマネジメント学会では、懇親パーティーでゴスペルサークルのみなさんが登場。それを指揮しているのがR.Tさん。一緒に「ケアプラン点検支援マニュアル」を作った方の一人です。黒の上下で汗いっぱいに全身で指揮をする本人を発見して、「エッ、も、もしや……?」と目を疑っている自分がいたり。軽く刺激的な驚きでした。わからないものですね……。
さてさて。なぜ、どうして、「こんな面があるんだ」とハッとするのか。
当たり前ですね。だって、その方たちとは、公的なパブリックな仕事のつきあいだからです。その時、私が思うのは、その人にとってはどちらが「自分らしいか」ということ。「趣味は生きがい、仕事は生活のため」と割り切っている人もいれば、「仕事は生きがい、趣味は息抜き」と仕事人生中心の人もいるでしょう。
どちらが正しい?とかエライ?とかではなく、どのような比重のかけ方をしているかということのように思います。
そして、なにをやっているかも大切ですが、なにを始めたかも、とても大切なように思います。先週、富山市にうかがいました。前日は富山県地域包括支援センター協議会ののみなさんとの懇親会でした。
会長さんは遅れてきますとのことなので、先に乾杯。はじめ20分ほどして登場したのは松浦佳紀さん(44歳)。手に持っているのは、小ぶりのギターケース。尋ねると沖縄民謡で使う三線でした。
「妻が沖縄の宜野湾出身なので、妻のことを少しでも理解したいと思い、三線を習うことにしたんです」
妻を理解したいならこまめに会話をするのが普通ですが、松浦さんは文化という切り口、それも沖縄民謡から入ろうとしたのがユニークです。
「それと、こんなこともやっています」
名刺には「あなたの笑顔に会いたくて 小杉爆笑劇団 顧問:松浦佳紀」とあります。高岡市の水野谷和子さん(写真左)との「認知症のお芝居」が大好評で、全国の70ヵ所で松浦さんが書いた台本が上演されているそうです。
ちなみに、水野谷さんの右隣は氷見市の高澤正三さんです。
芸事をしていると、人間関係に広がりが生まれます。また、仕事以外の人脈のおかげで、いい意味で「仕事を忘れる」ことができ、メンタル的にもよい効果が期待できますね。
仕事以外に熱中できることを持っている。それが芸事ならば、いざというときに披露もできますからね。
ちなみに松浦さんはまだ1年も経っていないといいます。ちょっとたどたどしくも、それがいい味になっていました。ただし歌はうまかったですねぇ。
ムロさんの写メ日記
高岡市の研修会の様子です
すっかりと夏の格好です。当たり前ですね(^_^;)
富山県高岡市の地域包括支援センターの主任介護支援専門員 嶋畑宏さんです。印象は映画「さや侍」の主役:能見さんにそっくりでした
日本4大仏の一つ、高岡大仏です。年の初めの1月に、地域の人が集まり、この大仏様の身体を清めるそうです。だから、建立してから70年が経過してもピカピカでした
翌日の7月7日は七夕。この日は富山県地域包括・在宅介護支援センター協議会の研修会です。会場には150名以上のみなさんが参加し、酸欠状態。午前9時30分から午後4時30分という長丁場でした
「どのような印象に見えるか」を皆さんでワークショップです
昼休みは、おなじみのサイン会です
4年ぶりに富山で再会。かつて東京スクールに数回来られていた鷲塚さんです。とてもうれしかったですね
真面目な?表情の松浦さん。しかし、もう一つの顔は……。だから魅力的です、人は
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コメント
全国版のブログに登場させていただきましてありがとうございます。
ケアタウンメルマガを登録させていただきましたので、毎週火曜日に配信していただいております。
最新業界ニュースやムロさんのコメントが大変参考になり、楽しく読ませていただいております。
また、来年お会いできますよう頑張りたいとおもいますので、よろしくお願いします。
先生との出会いは、生涯の宝。
感謝です。再開できることを楽しみにしています。
一度、先生の前座で劇を演じてみたいです。
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