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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」 2010年12月

365日分の振り返り

 もう2010年が終わってしまうのですね。365日分をみなさんは、どのような気分で迎えていますか?
 「まるで年の瀬とは思えない」
 そうですよね、年齢を重ねるごとに、その気分は強まります。
 たとえば10代の頃です。1年の終わりのこの時期になるとクリスマスも過ぎて、鼻のあたりがキュンとするような気分になったものです。
 「来年もよい年でありますように」
 そんな思いで、あと数日後に迫る大みそか・正月の日を心待ちにしたものです。



漢字一文字ブーム

 年の瀬となると、今年一年はどのような年でしたか?と振り返る番組が多くなりますね。いくつもの事件や事故が上げられても、なぜか自分の中では「遠い数年前の記憶」のようになっていることってありませんか?



モニタリングの勘所~変化に気づく~

 今回、厚生労働省から示された「ケアプラン有料化」の提案。全国の介護支援専門員にむけて日本介護支援専門員協会が緊急アンケートを行い、反対の意向を示しました。この動きを受け、与党の民主党案では、ケアプランの利用者負担の見送りを決めたようです。
 ここで勘違いが起こったのは、ケアプランとメディアが矮小化して打ち出したことです。ケアマネジャーのみなさんが行っているのはケアプランの作成ではなく、居宅介護支援というケアマネジメントです。ケアプランはその一部であり、実際は月1回の訪問(モニタリング)と日々のサービスの調整や事業所への情報提供と共有化を行っています。
 せっかくの機会です。利用者(家族)だけでなく、国民のみなさんに、これらの業務内容について知ってもらう絶好の機会ではないのでしょうか? そうすることで、「それだけの業務をやっていて、月○○の報酬では低すぎる」と、介護報酬アップへの後ろ盾を得ることになると思います。



ファシリテーションの技術

 この土日は、日本福祉大学福祉社会開発研究所が主催するケアマネジメント研究セミナーが開かれました。今年で第6回を迎えます。昨年は「交渉」というテーマで、小生もシンポジウムと分科会に参加をしました。今年は「これで安心!権利擁護」というテーマでした。
 初日は伊賀市の介護支援専門員協会の研修会で、残念ながら参加できたのは2日目のみでした。でも多くの出会いもあり、とても充実した1日でした。
 詳細は後ほどの写メでお伝えしますね。

 さて、今回のテーマはファシリテーションです。
 このところ、会議の進め方に関する研修が増えています。先日は愛知県社協で「社協職員のためのコミュニケーションとファシリテーション技術」を1日行いました。今週は岐阜県主任介護支援専門員研修で事例検討会を行っています。



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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

【高室成幸さんの最新刊】
『ケアマネジャーの質問力』
著者:高室成幸
定価:¥2,100(税込)
発行:中央法規出版
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